2話 神殿に到着
自分の周りの柔らかい光が新しい世界のことを教えてくれる
人々の暮らし、文化、この世界の地図、言葉や文字。生活様式や暦、時間の数え方…
様々な知識が私の中にゆっくりと、でも当たり前の知識として収まっていく
そっか…これから自分が暮らしていく国はリュミエール王国、そこのリーフェルという町なんだ…
へぇ…薬草の町って言われてるんだ…
お!リュミエール王国って、海にも面しているんだ…美味しいお刺身とかあるかな…
海沿いの町にもそのうち行ってみられるかな~…イカ焼きとかたべたいかも…
へ~…3つの国に隣接してるんだ…名前は…セレニア、ヴァルガント、オルセア…か…
まぁ…そのうち国外旅行とかできるのかな…
身体を包んでいた光が少しずつ消えてゆき、その光が完全に消えると、自分が神殿のようなところに立っているのがわかった。
「……り…さん…」
あれ、今誰かの声が…
「アイリスさん。」
あ、はっきり聞こえた。男性の声だ。司教様、だっけ?
「アイリスさん。」
アイリス?私以外にも他に人が…って、あ!アイリスって私の名前だった。さっきの光が私のことをアイリス、って教えてくれたんだっけ。
「あ、はい!」
「良かった、先ほど女神様から、アイリス様とおっしゃる女性がこちらにいらっしゃるというご神託がありました。」
「あ、はい。アイリス…です。」
自分で名前を答えると、ストン、と心の中に落ちてきた。私はアイリスだ。
「そして…薬師の資質をお持ちだと伺いました。」
「あ、はい。そうです。というか、女神様からそう伺いました。」
「そうですか。薬師も素晴らしい仕事ですよ。」
「はい。まだ、よくわかっていないんですが、そう思います。」
「大丈夫ですよ。アイリスさんのような方が来られることはめったにありませんが、過去にもいらっしゃいました。神殿にはその方々の記録が残っていますから、ご安心ください。」
「あ、ありがとうございます。」
「年齢は、15歳ですね。」
「え!あ、そうです、そうです。」
そういえば、15歳になってたんだっけ…え、私若くなってるはずだよね?ちょっと見てみたい~自分の姿って今どうなってる???
「あ、あの、鏡とか…ってありますか?」
「あぁ、アイリスさんの後ろの壁にかかっておりますよ。」
「え、ちょっと確認してきていいですか?」
「構いません。やはり文献通りですね。女神様から送られてきた皆様は、ご自分の姿をまず確認されるということでしたので。」
「え、あ、まぁ、はい。」
「どうぞ、行ってらしてください。」
「ちょっと見てきまーす。」
みんなって、やっぱりみんな気になるよね、だって、こっち来る前、ただの珠だったんだよ、しかも5歳若返るって、そりゃ絶対気になる!
元日本人、さっきまで珠、わたくし、アイリスは、鏡で自分の姿を確認いたしまーす!
…
……
………
え
えぇー
えっと、いいのかな~、いいのかな~。思ってたよりずっと可愛いんだけどぉぉ~~~~。
髪はセミロングで少し緩やかなウェーブがかかっている感じの淡い茶色。金髪ではないよ、でもちょっと淡い色なの、うっすらピンク系かな~。うす~いピンクが入ってるかな?くらいだから、なんかアニメのようなピンク~~~~~っていう色じゃないから、落ち着いてて可愛いの!
それで、顔だよ、顔!!!この顔、いいのかな~いいのかな~、こんなかわいい顔にしてもらっちゃったぁ~~~うふふ、うふふ、うふふふふふふ~
ぱっちり二重で、それでまつげ長っ!
鼻もスラっとしてるけど、高すぎないで、眉の形も可愛い表情にあってる。
唇もぷるんってしてて…うふふ、うふふ、いいのかなぁ~いいのかなぁ~~。
うん、女神様に外見のこと、聞いておいてよかった~~~~~~~~
私が鏡の前で怪しい顔をしていたようで、司教様から、そろそろよろしいですか…って言われてしまった。
はい、すみません。自分の顔を触りまくってて、変人だと思いましたよね、すみません、すみません。
「アイリスさん、落ち着かれましたか?」
「あ、はい、大丈夫です。」
…司教様から見ても、私、怪しかったんだ…落ち着きなかったんだな…
「それでは、これから薬師ギルドにお連れしますね。そちらで、これからの暮らしに必要なことを教えてもらえるでしょう。」
「はい、そう伺っています。ありがとうございます。」
「そのほかに、困ったことがあれば、いつでも神殿に来てください。私たちがお力になりますよ。」
「はい!感謝します。」
「それでは行きましょうか。」
今気づいたけど、この司教様も結構なイケメン…。この世界の顔面偏差値って高いのかな。
とりあえず、薬師ギルドへ出~発~!




