↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚空少女の風騙り ~ 英雄王女の異世界昼行灯 ~  作者: こみやし
06.休暇の再会

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
96/124

06-02.新たな問題


 私たちは世界中を回った。



 私は転移を使い、皆は四神獣に乗って。


 世界中の魔獣たちをダンジョンコアに取り込んでいった。




----------------------




「どういうつもりだ」


 お兄ちゃんに呼び出されたのはそんな時だった。



「どういうとは?」


「魔獣素材の流通に支障が出ている」


 それと私に何の関係が? なんて、惚けることも出来ただろう。私たちが魔王として動く際には、隠密を徹底しているからだ。四神獣の動員だって誰にもバレてはいない筈だ。



「流石はお兄ちゃんね」


「認めるのだな」


「私たちにしか出来ないことでしょ」


「魔獣たちの急激な成長とも関係することか?」


「ええ。このまま野放しにはしておけないの」


「素材はどうした。魔術で保存しているのか?」


「全部使ったわ」


「何にだ」


「それは言えないわね」


「……」


「ごめんね、お兄ちゃん。その先はアルミディアと関係のないことだから」


「……一人で背負うな。お前はこの国の王女だ」


「ありがとう。けど私決めたの。やるなら徹底的にって。それに一人じゃないわ。家族がいるもの」


「……俺だって家族だ。伴侶ではなくとも」


「そうね♪ 頼りにしてるわ♪ お兄ちゃん♪」


「ならば話せ」




----------------------




『味方に付けてしまえばよかったじゃない』


 変なことを言うのね。お兄ちゃんは味方よ。


『最後まで情報を隠し通したことについて話しているのよ』


 そこはほら。お兄ちゃんに心配掛けちゃうし。


『もう掛けているわ』


 線引は大切よ。魔王国の件は明かせないわ。


『徹底的にと言うのなら、兄だって巻き込んで利用するべきだわ』


 そう……ね。フィリアの言う通りね。私は結局半端なのよね。英雄を目指したり魔王を目指したり。昼行灯を目指していた時から何も変わっていないのよね。


『全て諦める必要はないわ。視点をマクロに広げなさい。今この時だけ目立っていたって構わないの。人や国はいずれ死ぬわ。クーたちを残して。その先で理想を掴めば』


 フィリア。


『……ごめんなさい』


 フィリアこそ焦りすぎね。魔獣の回収手段が確立された以上、差し当たっての脅威は取り除かれたも同然よ。


『ううん。違うよ、クーちゃん。その認識は間違ってる』


 あらイロイ。遂に話す気になったのね。


『そういうことでもないんだけどね』


 なら何が言いたいのよ。


『ダンジョン、増えるよこれから。間違いなく』


 ……困るわ。それは最悪よ。


『ダンジョンコアを積極的に育ててしまったからね。加えて既に三つも存在していたんだ。ダンジョンを生み出さない約束は解かれている筈だ』


 なんで先に言わないのよ。


『ごめんね。どのみち必要なことだったから』


 だからって……いえ。もういいわ。珍しく自分から明かしてくれた事に感謝しておくわ。


『こちらこそ。ありがとう、クーちゃん』


『仲直り出来たようね』


 別に喧嘩なんかしてないわ、フィリア。イロイが勝手に居づらくなってアヤメの所へ逃げていただけよ。


『あはは~♪』


『どちらでもいいわ。仲良くやりましょう』


 否はないわ。


『うん♪』




----------------------




 ダンジョンの魔獣たちが使う力は実に多彩だ。


 彼らはこの世界の人や魔獣たちとは違う。


 魔力属性に縛られていない。



 世界はいくつも存在している。


 その世界毎に違う力を扱うのは普通のことなのだそうだ。


 魔力、霊力、呪力、超能力、スキル……etc。


 それぞれなんと呼ばれるのかはその世界次第だ。


 そして同じ魔力であったとしても、その性質は様々だ。



 この世界の場合、本来人々が持ち得ない魔力を女神(イロイ)が授けることで成り立っている。


 人々は魔獣に抗うことが出来ている。


 今まではそれでもよかった。魔獣たちが持ち得る魔力もまた、それぞれに一つの属性だけだったからだ。



 しかしダンジョンの魔獣……魔物たちは違う。奴らは属性など関係なく魔力を扱える。そもそものルールが違うのだ。


 世界はより深刻な危機を迎えようとしている。


 私たちは備えねばならない。


 真の魔王と成るために。


 人の守護者となるために。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。