表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚空少女の風騙り  作者: こみやし
01.虚空少女の前日譚

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/34

01-07.リベンジ


「いや~♪ 良かった良かった♪ お兄ちゃん起きてた♪」



「良くない! この大バカ者が!」


 ごめんて。お兄ちゃん。



「兄とはいえだ! 夜中に異性の部屋へ忍び込んでくる奴があるか! 立場を弁えろ!」


 あ。一応そういうの気にしてたんだ。


 え? じゃあわざと皆の前で胸元のリボン直したの?


 いやん♪ えっち♪



「クー様。手早くお済ませに」


「おっけ~♪ てことでお兄ちゃん♪ 観念しろい♪」


「待て! 何をする気だ!? おい!? 正気か!?」


「だいじょびだいじょび♪ 慣れてっからさ♪」


 夜中に城のお兄ちゃん部屋へと忍び込んだ私とユキノは、嫌がるお兄ちゃんを強引に抱え上げて窓から飛び出した。




----------------------




「……本当に……魔力が」


「ね♪ 言ったっしょ♪」


「……何故わかった?」


「夢の中に女神様が出てきてね。お兄ちゃんの時は失敗しちゃったからやり直したいって。女神像まで連れて来てって。そう言ったの。あとメンゴって」


「……ユキノは信じたのか?」


「慣れたものでございます」


「……妹が苦労を掛けるな」


「慣れたものでございます」


 ごめんて♪



「それでだ。お兄ちゃん。可愛い妹から一つ大切なお話があります」


「……なんだ?」


 そんな胡乱げな目をしないでおくれよ。



「私が出来る女だってこと、皆には内緒だぜ♪」


「……こいつは何を言っているんだ?」


 ありゃ? まだ気付いてなかった? お兄ちゃんは見破ってるかもって私の勘違いだった?



「とにかくお兄ちゃんも協力して♪ 私の昼行灯計画に♪」


「……聞くだけ聞いてやる」


 さっすが~♪ 話のわかるお兄ちゃんだぜ♪



「かくかくしかじか」


「おい」


 冗談だってばよ。




----------------------




「てなわけなんよ♪」


「……こいつは何を言っているんだ?」


 さっきと同じセリフ。しかも何故かユキノに聞くし。


 ……はっ!? さてはお兄ちゃん!?



「ユキノが好きなんだなぁ! 恋してるんだなぁ!?」


「……こいつは何を言っているんだ?」


 botみたいになっちゃった。



「ユキノはダメだよ! 私のだからね! だいたいこう見えて三十超えてーーあばばばば!?」


 痛い!? 痛い痛い! グリグリしないで~~~~!!



「とにかく話はわかった。約束しよう。だからもう帰れ」


「うん♪ ありがとう♪ お兄ちゃん♪ 愛してるぜ♪」


「黙れ」


 ぐすん……。



「……待て。神託を伝えてくれた事には感謝する」


 いやん♪ うちのお兄ちゃんツンデレちゃん♪ 可愛い♪




----------------------




 そんなことがあってから早数日。


 何故かお兄ちゃんは、魔力を得た事を誰にも伝えていないようだ。まさかお兄ちゃんまで昼行灯を目指すのだろうか。


 協力してくれとは言ったけど、そこまでは頼んだつもり無かったのに。



「もうすぐ入学だね~」


「準備はお済みになられましたか?」


「ううん。実はまだなんよ~」


「流石のクー様でも手こずられておりますね」


「ママに聞ければ早かったんだろうけどね~」


「クー様……」


「まあまあ♪ 出来ないこと言ってもしゃあないし♪ 明日また書庫で調べてくるよ♪」


「お手伝い出来ることはございますか?」


「禁書庫の入り方♪ おし~えて♪」


「なりません」


「けち~」


 ふふ♪ けど大丈夫♪ クーちゃん様に秘策ありだぜ♪




----------------------




 禁書庫。それは城の書庫の最奥に存在する、いかにもな部屋だ。


 ガッチガチに鍵付き鎖で封じられた鉄扉によって守られている。甘々パパも禁書庫に入る許可だけはくれなかった。


 絶対この奥に何かある筈だ。私の直感がそう囁いている。


 そう思って、既に何度か忍び込もうと試みた後だ。


 しかし今のところは全て失敗に終わっている。


 どうやら物理的にだけでなく、魔術的な防御まで仕込まれているらしい。よっぽど重要なお宝が眠っているのかしら?



 私は一つ一つ封を解く方法を調べてきた。


 鍵は意外とピッキングでどうにかなった。


 ふっはっは♪ 最新式の電子キーなんぞこの世界には存在せんのだぁ♪



 後は魔術防壁だ。


 ここに取り出したるは地水火風四属性の魔石たち♪


 それぞれ術式を刻んだプレートに嵌め込んであるぜ♪


 とある事情でいずれの魔術も扱えない私の秘密兵器だ♪


 さあ扉の封印よ! 今日こそ負けを認めるがいい!


 ふぁっはっはっはっはっはっは♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ