6-16 : 協会の裏
協会の怪しい扉に侵入しようとしているところからです。
「そうですね。でも、私は入ったことありませんよ?」
「珍しいな」
いつもなら、どんな所にでも偵察に行くユーリをジークはじっと見つめた。
「夜にはベネディクトが来ていましたし、日中は、さっきジーク様がのした神官が教会にいましたからね」
(それほどの何かがこの中に……?)
ジークが再び、顎に手をやると「先に行っても良いですかね?」とわくわくと楽しそうなユーリの声がし、彼はふぅと息を吐く。
「行っても良いが、はしゃぐのは止めろ」
「えぇ~ダメなんですかぁ」
そう言って、開けた扉の隙間に身を滑らせる。
ジークも狭い隙間に身を滑り込ませ、奥を見た。
階段が目の前にあり、地下に繋がっているようだった。
五メートル程上にある小さな窓から注ぐ光のおかげで、中は思ったほど暗くはなかった。
ジークとユーリは目を合わせ頷くと、ユーリが階段を降りてゆく。
階段は二十ほどあり、一番下に降りると、目の前にまっすぐ廊下があるのが分かるが、窓がない為、奥の方が暗闇でしかない。
「……」
右手を壁に付け進んでいたユーリが、扉を見つけ足を止めた。
ジークを見ると、彼は頷くのが分かる。ユーリはゆっくりとドアノブを回した。それは音もなく回り、引くと、中からぼんやりと光が溢れた。この部屋には窓があることを認識し、ユーリがそっと手を離す。




