↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
“視える”王女と、隠された真実~元敵国の第二王子は何故か私にだけ笑みを見せる〜  作者: 間波 結衣実
5章 慣れてしまったモノ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
49/94

5-8 : 離れるなと言われた距離

 中々寝付けなかったルミナだったが、ジークが寝室に行く頃には眠りについていた。


 ジークはルミナの寝顔を見ながら、慣れてしまった温もりにそっと手を伸ばし、彼も眠りについたのだった――


 翌日の夕方、徹夜で完成させたと言うマリィのドレスを身に纏ってルミナは、会場に入る所へとシオンと共にやってきた。


 そう、シオンと共に。


(忙しいのは分かるけど、これじゃあまるで、シオンさんが婚約者みたい)


 ルミナは、はぁと溜息を吐き、まだジークの姿が見えないことを不安に感じた。


(ううん、いっそ、シオンさんが婚約者の方が良かったかも)


 いつもの軍服と少し違って、胸元のヴァルハラの紋章に、銀の飾り紐が付いているのだが、これがいつも以上にシオンを凛々しく仕立てていた。


 そんなシオンを、恰好良いと見つめていると背後から、コツコツと大股にこちらに向かってくる足音が聞こえてきた。


 ルミナが振り向くと、黒地の礼装軍服に身を包んだジークが、歩きながら黒い手袋をはめていた。


 右の肩章から銀の飾り紐が垂れ、シオンと同じ胸の紋章の飾り紐はそこへと続いていた。黒いマントは彼が歩く度に靡き、深い色合いの布地は彼の冷静な瞳とよく馴染んでいる。


「待たせたな」


 手袋をはめ終わったジークが黒い瞳をルミナに向けた。


 ジークは初めて会った時のような威圧感を纏っており、ルミナは黙って頷いた。


 シオンに習った通り、ジークが差し出す腕に手を添える。


 ジークは横目で、シオンが一礼して下がったのを見届けると歩みを緩めた。


「……今日はいろんな奴らが来ている。ルミナを良く思っていない奴らが大半だ」


 ルミナはビクッと、ジークを見上げる。彼は舞台へと続いている道をまっすぐに見つめていた。


「だから、俺から離れるな」


 チラリと自分を見下ろすジークの目にいつもの優しさはなかったが、ルミナはキュッと唇を結び、頷いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。