ep.04 闇の精霊
(あったかい……)
ルミナは肌触りの良い絹に頬ずりする。
(不思議な匂い。それに、少し硬いわ……しかも大き――)
腕を回したルミナは、はっと開眼し、カーテンの開いていない薄暗い部屋で顔を上げた。
「起きたようだな」
ルミナに好きなようにされていたジークが微笑んだ。
「ご、ごごごんなさい!」
ジークの腰に腕を回していたルミナは慌てて彼を押しどけようと、胸を押すが「いや、いい」と、逆にポスンと彼の胸の中へと閉じ込められてしまった。
(?!)
寝起のルミナは困惑した。
(イイ仲の人、いるのよね?! こんなことして大丈夫なの?! そ、そもそも私に興味ないって――)
「君が失礼なのは、今に始まったことではないからな」
(ん?)
聞き間違えだろうか?
ルミナはそっとジークに目を向ける。
ジークは寝ぼけていたのか、目をつむりスヤスヤと寝ているではないか。
(失礼なのは、そっちでしょ?!)
重たいジークの腕を、両手を使ってどかそうとするが、全くどく気配がない。
「はぁ……」
仕方なく、胸がジークに当たらないよう、自分の腕を彼との間に挟む。
手を少し伸ばした先に、ジークの顔がある。
昨夜は断念したが、今なら触れられる気がした。
そっと指を伸ばす。
思っていたより、しっとりとした指触りであった。




