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“視える”王女と、隠された真実~元敵国の第二王子は何故か私にだけ笑みを見せる〜  作者: 間波 結衣実


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ep.02―4


 ◇


 ジークの部屋は簡素であった。


 執務用の机に、机を挟んで向かい合ったソファの他には本棚しかなかった。


 ジークはソファに座るよう言うと、銀製のグラスにレモン水を注いだ。


 ルミナをそれを受け取り、反対側のソファに座るジークを見た。


(……意外。ユーリさんを”お前”呼びしたのに、私には”君”って言うんだ)


 目の前のジークは感情は読み取れないものの、嫌な感じはしなかった。


 むしろ、ユーリの態度に思うところがあったルミナにしたら、ジークの態度は好ましかった。


 今も不躾にルミナを見ることもない。


 ここにくるまで付いてきヴァルハラの男は、ルミナが動き易いよう選んだ足の出ている服に対して、興味のある目を向けている者もいた。そんな男の体は屈強であり、腕なんかはルミナの太ももほど太く、ジークがこんな感じだったらどうしようと、秘かにルミナは心配していたのであった。


「……単刀直入に聞く。ゼニウスが何故、君を狙っているのか、知っているのか?」  


 二人だけの部屋にジークの声が響き、彼の瞳がルミナを射貫く。


「いいえ……」


 高圧的な態度だと感じなかったが、ジークからは嘘を許さぬ雰囲気が感じられた。


「そうか」


 落胆したのだろうか。


 ジークは水を一口飲んだ。


 ルミナも水を含む。


 そして酷く喉が乾いていたことにやっと気が付いた。


 ごくごくとレモン水に夢中になり、飲み干すと、いつの間にかジークの姿が目の前のソファから消えていた。


(あれ?)


 そう思ったとほぼ同時に、自分の座っているソファが軋んだ。


 見ると端正なジークの顔がすぐすばに。


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