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ハミルトン伯爵が幸せになるまで:1

「どっちかが”女性”だったらカップリング?」と思ったのでやってみました(`・ω・´)

エドワードが女性も考えたけど拓海のほうが面白いやつだなと思えたので・・・

無自覚に振り回す拓海と喜んで振り回されるエドワードのお話です。

擬態バグとは、野生児をお嬢様学校へ放り込んだ結果、淑女ではなく【完璧な猫のかぶり方】だけが育ってしまう現象のことである」という話


*******************

【千代田区・佐伯家(平屋の日本住宅)】


~始まりの誤認パケット~


日本・千代田区。

広大な敷地に建つ平屋の日本家屋。


名門と名高い佐伯家に、三人目の子が生まれた。

佐伯拓海は、生まれた瞬間から少しだけ「予定」が違っていた。


母・絢子のお腹の中で毎日のように暴れ回ったせいで、

家族も医者も誰もが「絶対に男の子だ」と信じていた。


名前まで決まっていた。


【拓海】


ところが

産声とともに生まれてきたのは、可愛らしい……はずの女の子だった。


普通なら慌てて名前を考え直すところである。


しかし三人目ともなると、佐伯家はその辺りが少々……いや、かなり大雑把だった。


「……まあ、拓海でも女の子にいなくはないでしょう^^」


母・絢子が言う。


「そうだな!^^」


父・和也も即答した。

こうして佐伯拓海は、生まれた瞬間から少しだけ予定の違う人生を歩み始めた。



【二歳 野性の覚醒】


二歳になる頃には、お腹の中で暴れていた野性が完全に覚醒した。


髪留めは引きちぎる。

リボンは投げ捨てる。


フリフリのスカートを着せようとすれば、


「うごきにくい!!^^」


と泣いて嫌がる。


気が付けば、泥だらけになって広い庭を全力疾走していた。

額を押さえた絢子は、小さくため息をつく。


「……同じ年頃のお友達がいれば、少しはお淑やかになるかもしれないわ。」


そう考えた絢子は、旧友の嫁ぎ先である日向神社を訪ねた。

そこには同い年の女の子がいた。


菜摘。

可愛らしく、おとなしい少女だった。


「仲良く遊んでね。」


そう言って二人を見送る。


数分後。


「なつみちゃーーーーん!!^^」


拓海が全力で駆けてきた。


「これ!!^^」


小さな手いっぱいに握りしめられていたのは、


・蝉の抜け殻

・大量のダンゴムシ

・モゾモゾ動く毛虫


「いやああああああああああ!!(´;ω;`)」


菜摘、号泣。

拓海は不思議そうに首をかしげた。


「なんで?(。´・ω・)?」


さらに庭の泥をこね回して作った特製泥団子を差し出す。


「ほら!!^^」


べしゃ。


菜摘の綺麗な服に見事命中した。


「いやああああああああああ!!(´;ω;`)」


「なつみちゃん泣くからきらい!^^」


言い残すや否や、拓海は神社の巨大な御神木へスイスイと登り始めた。


「ああああっ!!」


神主が絶叫する。


「佐伯さん! 止めてください!! 御神木です!!」


「拓海ーー!! 降りなさーーい!!」


御神木の一番高い枝で、


「やだー!!^^」


と笑う娘を見上げながら、絢子は静かに決意した。


”これは駄目だ。”


”エスカレーター式のお嬢様学校へ入れよう。”



【四歳 付属幼稚園入学】


四歳になると、拓海はしつけが厳しいことで有名な名門お嬢様学校の付属幼稚園へ入学した。


両親の願いは一つ。


「どうか淑女になってほしい。」


しかし

拓海がそこで身につけたのは、礼儀作法でも、お淑やかさでもなかった。


先生や大人の前でだけ完璧な令嬢を演じる、


【完璧な猫のかぶり方(ハイパー擬態術)】


だった。


「まあ、拓海さん! なんてお行儀の良いお嬢様でしょう!」


先生が感心すると、


「おほほ、恐縮ですわ^^」


と優雅に微笑む。


その心の中では。


(早く終わらせて裏庭でザリガニ獲りてぇなぁ^^)


こうして。


外面は完璧な良家の令嬢。

中身は千代田区最強クラスの野生児。


そんな佐伯拓海が誕生した。


まだ誰も知らない。


この【完璧な猫のかぶり方】が、数年後、イギリスの若き伯爵エドワード・ハミルトンを

盛大に誤認させることになるなど、誰一人として知らなかったのである。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


悠馬君の父、佐伯拓海と、ノアの父、エドワード・ハミルトンのお話です。


いいねや感想など、いつも励みになっています。

この話もゆるく続いていく予定なので、

また気が向いたときに覗いていただけたら嬉しいです。

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