第9話 白銀の急襲
大型発電車が吐き出すバイオ燃料の燃焼音と、アラミド繊維にカーボン電熱メッシュを編み込んだ天幕の布地が風に震えて音を立て、静かな高原の中で不釣り合いな二重奏を奏でていた。
アリアト帝国軍前哨拠点の野戦本営天幕には、参謀会議が執り行われていた。
会議は紛糾し冬の寒さを忘れさせるほどの熱気に包まれていたが、一人アレクサンドラだけは凍てついたように静かであった。
大型の作戦卓を囲むのは、第一機兵師団の参謀将校たちである。
卓上には、昼間の狙撃戦から命からがら逃げ帰った前衛監視部隊の調書と、カムイ高原の縮尺地図が広げられていた。
「……信じがたい。彼我の距離はおよそ三キロ。いかに見通しの利く雪原とはいえ、そのような超長距離からの直射狙撃など成立するはずがない」
腕組みをした壮年の参謀が、吐き捨てるように言った。
その言葉に、調書を持った情報将校が青ざめた顔で首を横に振る。
「ですが、これが前衛横列の全機から吸い上げたレコーダーの生ログです。弾丸の推定初速は音速の三倍以上。第一弾の着弾から砲声の到達まで、実に三秒以上のタイムラグが確認されています。……被害は十機被弾。うち七機が頭部枢要部を完全に撃ち抜かれ、その場で沈黙。残る三機も機動部を撃ち抜かれ戦闘不能となりました」
「馬鹿な……! 我が軍のリツァーリが、たかがトゥポーイ一機に、これほどの損害を強いられたというのか!」
怒号が天幕を揺らす。帝国騎士団にとって、トゥポーイに一方的な損害を強いられた事実は、耐えがたい屈辱であった。
その怒号の渦から少し離れた壁際に、二人の騎士が立っていた。
ゲルマン一等騎士とミハイル二等騎士である。大川での一戦に参加していた二人は、参考人としてこの軍議に招集されていた。
「して、ゲルマン卿。貴殿らを退けたあのトゥポーイと、此度の狙撃手は同じだというのだな」
低く、地を這うような声が軍議の喧騒を裂いた。参謀長のアンドレイである。
「はい、参謀長。彼奴であると断言できます」
「恐れながら参謀長。私もゲルマン卿と同意見です」
ミハイルもゲルマンに続き肯定の意見を出した。若き騎士の双眸には、暗い復讐の炎が爛々と燃え盛っている。
「大川で私のリツァーリの左腕を奪ったあの男です。あいつが、再び現れたに違いありません!」
実際にあの死線から生還した二人の証言に、天幕内の将校たちが息を呑んだ。
三キロを超えて頭部を撃ち抜く超精密狙撃。四キロ彼方から関節を射抜く先読みの技量。それが一個人の能力であるという現実は、最新兵器の登場以上に不気味な影を落としていた。
作戦卓の最上席。
アレクサンドラは、深く組んだ白磁の指先を足の上に置き、なにかを思案しているようだった。
総司令官としての冷徹な仮面は、寸分も崩れていない。
彼女は一言も発しなかった。しかし、その氷のように澄んだ青い瞳の奥に、獲物を見定めた猛禽のような鋭い熱が宿っているのを、隣に立つ首席参謀アンドレイだけは見逃さなかった。
戦姫と呼ばれ、強者のみを尊ぶアレクサンドラの心臓が、見知らぬ異国の操縦士の存在に小さく跳ねていた。盤上に現れた計算外の強敵を前に、その無表情の奥で純粋な闘争本能が静かに熱を帯びていた。
「……しかし、どう対処する!」
若手の参謀ニコライが、張り詰めた空気を破るように机を叩いた。
「あの長大な狙撃銃が皇国の新兵器だとすれば、量産体制はどうなっている? もし城壁に並ぶ三百機全てにあれが配備されたら、我が軍は蜂の巣にされるぞ!」
「馬鹿を言え、あれほどの反動を制動できる機兵が何十機もいてたまるか!」
別の参謀が反論する。
「扱えるのはあの突出した一機のみと見るべきだ」
「ならば何の問題がある? 誇り高き帝国騎士が、たかがトゥポーイ一機のために怯む必要などないはずだ!」
攻めるべきか、耐えるべきか。騎士のメンツと物理的な損害の間で、軍議は完全に紛糾していた。
その怒号の嵐を、冷ややかに澄んだ一言が切り裂いた。
「兵を下げる」
アレクサンドラの声だった。決して声を張り上げたわけではない。しかし、天幕の空気を瞬時に絶対零度へと凍りつかせるような威厳が、そこに宿っていた。
参謀たちが一斉に口を噤み、崇拝するアレクサンドラを見上げた。
アレクサンドラは作戦卓からゆっくりと視線を上げ、集まった参謀たちを冷たい眼差しで見渡した。
「そりの完成前に、いたずらに戦力を失うわけにはいかない。我が軍の技術陣が総力を挙げている戦闘ソリは、じきに完成する」
アレクサンドラは立ち上がり、カムイ高原の地形図を細い指先で指し示した。
「無意味な威圧のために前衛を晒し、無駄弾に頭を撃ち抜かせるのは戦術ではなくただの怠慢だ。前衛部隊を、一つ前の拠点――接収した旧皇国基地まで後退させる」
「しかし殿下! あそこまで引くとなると、七、八キロは下がることになります! 前進拠点を放棄するなど、開戦以来初の退却に……」
ニコライが食い下がろうとしたが、アレクサンドラは青い瞳でひと睨みしただけでそれを圧殺した。
「敵が退却時に爆破したのは、機密である機兵のハンガーだけ。もともとあそこ自体は堅牢な拠点で、奴らが放棄しなければそれなりに苦戦していただろう。距離を取れば、敵の長距離狙撃を完全に無力化できる。ソリが完成するまでの時間があればいい。無意味に命を捨てることを、私は我が軍の将兵に求めてはいない」
誰も、反論の言葉を持たなかった。
冷徹にして合理的。感情を交えず、勝算のある盤面だけを冷酷に選び取る名将の判断であった。
そこへ、天幕の入口を潜った気象観測班の将校が、息を切らせて敬礼した。
「報告いたします! 気圧の谷が急速に発達し、高原を覆い始めています。今夜半から、視界五十メートル以下の猛吹雪になる見込みです」
アレクサンドラは軍服の襟を整え、事も無げに告げた。
「そう、なら早いほうがいい。吹雪が前線を閉ざす前に後退を開始せよ」
「はっ!」
将校たちが一斉に敬礼し、天幕から飛び出していく。
誰もいなくなった卓上で、アレクサンドラは白樺の机に視線を落とした。その唇の端が、誰にも見咎められぬほどの微かな弧を描いていた。
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カムイ要塞、司令部作戦室。
外ではすでに風が唸りを上げ始め、分厚い防爆扉の向こうから地鳴りのような吹雪の予兆が響いていた。
「狙撃命令など出していない!」
真壁大佐の怒声が、薄暗い作戦室に響き渡った。
卓上を拳で叩く真壁の額には、油汗が滲んでいる。その正面で、煙草の煙をゆったりと天井へ吐き出しているのは、海燕隊隊長・西守英親少佐であった。
「西守少佐、貴様は何を考えている! あんな派手な狙撃で敵を刺激してどうする! 今日の夕刻から夜半にかけて猛吹雪になることは、気象班の報告で分かっていたはずだ!」
「分かってたからこそ、昼のうちに一発ぶち込んでやったんですよ」
「ふざけるな!」
真壁は唾を飛ばして詰め寄った。
「吹雪になれば、お互い展開中の部隊を退かざるを得ん! 帝国軍とて動けず、我々にとっても本隊の撤退を完了させるための貴重な時間稼ぎになるのだ! 天然の防壁が手に入るというのに、なぜわざわざ藪をつつく必要がある?」
真壁の主張は、軍事的な防衛戦のセオリーとしては極めて正当であった。
悪天候は防御側に利する。動かずに嵐が過ぎるのを待つことこそが、兵力で劣る皇国軍が取るべき唯一の安全策であるはずだった。
しかし、英親は吸い殻を携帯灰皿に押し込むと、獰猛な狼のように唇を歪めた。
「大佐殿、守るだけじゃあダメなんですよ」
「何だと?」
「兵站のすくねぇ奴らが、ただじっと待ってるだけだと本気で信じてるんですかい? 何か狙ってるに決まってますぜ。こっちから手を出して敵の鼻面をへし折り、悠長に構えてる時間がねぇことを思い知らせねぇといけねぇんですよ」
真壁の方針も撤退の時間を稼ぐという意味では決して問題ではなかった。しかし、英親には確かな胸騒ぎがあった。それは野生の勘ともいうべきもので、大川渡河地点での斥候との衝突以降、目立った動きをしていないことも気になっていた。
「やつらがこのままおとなしくしているとはとても思えねぇんですよ。一度ここらで叩いとくべきだ」
「貴様、まさか」
真壁が信じられないという顔をして、英親に詰め寄った。
「奇襲は海燕隊の十八番だ。今夜、吹雪奇襲作戦を実行しますぜ」
英親の宣言に、真壁はとうとう言葉を失ってしまった。
「前衛の目を潰した。奴らの前哨拠点は今、動揺してる。そこへ吹雪に乗じて一撃叩き込む。もし本隊なり司令官なりが出っ張ってきてたらそれで勝ちだ。ま、手ぶらじゃ帰ってきませんよ」
「……救援は出さんぞ」
真壁は苦虫を噛み潰したように吐き捨て、視線を逸らした。
英親は軽く手を挙げると、薄笑いを浮かべたまま作戦室の重い扉を押し開けた。
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夜の帳をまるで白色に染め上げたかのようであった。カムイ高原は白銀の嵐に襲われ、獣も歩かぬその道を五つの影が疾走していた。
吹き荒れる風は装甲板を激しく叩き、舞い上がる粉雪が視界を完全に遮断している。肉眼はおろか、光学カメラの映像すらホワイトアウトし、暗視モニターには走査線の砂嵐が乱れ飛んでいた。
銅色の装甲に刻まれた、精悍な黒い燕の紋章。白色に埋もれていく視界の中で、唯一先頭を奔る隊長機が放つ鮮烈な赤だけが、暗視モニターの走査線を切り裂いて己を主張し続けていた。
足裏に仕込まれた揚力晶の能動パルス通電回路が、雪面との間に不可視の反発力場を形成し、数トンの鉄塊を雪に沈ませることを許さなかった。この技術があってこその奇襲作戦であった。
暗視モニターの端には、相互通信によって位置を補正し合う微小な識別ビーコンが点滅している。日高の管制支援により、視界ゼロの嵐の中でも僚機の相対座標は完全に同期されていた。
――ビーコン反応のない影は、すべて敵。
暗闇と猛吹雪の中、索敵と識別に一切の迷いが生じないことこそが、海燕隊の圧倒的な強みであった。
「風速二十二メートル、視界三十。……最高の夜だな、野郎ども」
通信回線に、英親の押し殺した低音が入る。
中央を走る嗣巳は、コクピットの計器類に静かに視線を走らせていた。
背負った大砲【鳴神】は格納庫に置いてきている。狭隘な雪中戦、視界ゼロの乱戦において、あの巨砲は邪魔にしかならない。今、嗣巳の機体が保持しているのは、使い慣れた【百雷】と、右腰に懸架されたサーベルであった。
「前方に反応あり。しかし、少なすぎるな」
索敵仕様の機体を駆る日高の硬い声が飛ぶ。驚くべきことに、この吹雪の中で音響ソナーやレーダーを駆使して帝国軍の動きを特定していた。この突出した索敵技術が吹雪下での奇襲の要であった。
「ちっ、やっこさん、まさか尻尾巻いて逃げちまったか?」
「少しだけ部隊を残したようだな。うーん、しかし、どうやら奴らの天幕自体が熱を放っているな。これは面白い技術を持っていそうだ」
英親の機体が、左腰の長大な実体剣を引き抜いた。金属の摩擦音が回線に響く。
「さあて、黒騎士さんは出てくるかね。突撃!」
揚力晶の出力が一気に引き上げられ、五機のカッパーが吹雪の壁を突き破った。
突入した帝国軍の前進拠点は、すでに大半の天幕が撤収され、もぬけの殻となっていた。
配管の凍結を防ぐため低出力のアイドリングを保ち、防風シートを被せて半壊した土嚢壁の陰に身を潜めていた殿の黒騎士小隊が、雪嵐を突き破って突如現れた五機の巨影に狼狽して身じろぎする。
遅れて、拠点内に甲高い非常警報のサイレンが鳴り響いた。
吹雪下の完全な死角を突かれた奇襲ではあったが、帝国騎士団の反応は素早かった。防風シートを跳ね除け、八機の黒騎士が一斉に迎撃機動を開始する。
だが、視界ゼロの白銀と闇の中で、彼らの視覚センサーが真っ先に捉えたのは――雪嵐を切り裂いて突進してくる、燃えるような「赤」であった。
敵小隊の意識と迎撃ベクトルが、反射的にその深紅の巨影へと引き寄せられる。
雪煙を巻き上げながら跳躍した英親機の実体剣が、視界を奪われ初動の遅れた黒騎士の肩口から斜めに深々と吸い込まれる。
装甲がひしゃげ、関節駆動の油圧配管が破断。高圧の黒々とした油が飛沫となって雪上にぶちまけられ、機体はただ沈黙してゴロリと雪原に転がった。
直後、左翼からランスを構えて突進してきた一機の黒騎士に対し、嗣巳の機体が滑るように割り込んだ。
嗣巳の思考は、氷のように研ぎ澄まされていた。
吹雪の乱気流、敵機の突進速度、足裏の反発係数。全ての情報が、感情を排した脳内でミリ秒単位で処理されていく。
――至近距離、四十メートル。
嗣巳は【百雷】の銃口を、敵機の胸部ではなく敵機のアイカメラへと正確に向けた。
ズダン! ズダン!
連続する二発の銃撃。
放たれたタングステン弾芯徹甲弾が、黒騎士のアイカメラを粉砕し、動揺させたところで、そのままサーベルを胴体に突き刺した。
推進力を失った黒騎士がサーベルの柄近くまで埋まった状態で止まる。コクピットまで貫かれていることだろう。
しかし、命を奪った感覚は、操縦桿を握るその手に伝わることはなかった。
「一機沈黙」
敵機からサーベルを引き抜くと、嗣巳は振り返り、その視界の先に佐伯の背面にいた黒騎士を捉えるや、即座に百雷の引き金を絞り、狙撃して牽制する。体勢を立て直した佐伯機が雪煙を蹴り、黒騎士の胸部へ甲貫を深々と突き立てた。
視界ゼロの猛吹雪の中、海燕隊の完璧な死角からの連携により、殿として残されていた帝国軍の八機は、反撃の糸口すら掴めぬまま、完全に沈黙させられていた。
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戦闘の余韻が収まり、吹き荒れる風の音だけが戻ってきた。
猛吹雪の中での乱戦において、海燕隊の連携は完璧であった。後方からビーコンと音響ソナーで全域を管制する日高、その座乗機を背後から守護する我妻、そして前衛で敵を撹乱・撃破する英親と佐伯。各員が己の職掌を寡黙に全うするその手際を、嗣巳はプロの部隊としての完成度と共に見定めていた。
その中でも、やはり英親の立ち回りは群を抜いていた。
嗣巳と佐伯で二機を相手取る間に、残りの六機を一人で屠っていたのだ。
(……あの赤は、ただの飾りではない)
嗣巳は暗視モニターを見つめながら、静かに息を吐いた。
白銀の吹雪の中で最も目立つ色を自ら纏い、敵の視線と殺意を一手に引き受ける。敵の注意が隊長機に釘付けになったからこそ、側面を突いた嗣巳と佐伯は容易く敵を仕留めることができたのだ。
敵を己の間合いに誘い込み、味方に絶対の死角を作り出すための、死地における標的。まさしく電光石火の神業であり、部隊長としての凄絶な覚悟であった。
「ちっ、本隊の野郎どもはとっくに尻尾巻いて逃げ出した後か」
英親はつまらなさそうに告げた。真壁に大見えを切った手前、若干気まずそうであった。
「殿の連中は粗方バラバラにしちまったな。手土産ぐれぇは渡そうと思ってたんだが」
その時だった。
拠点の外周、昼間の射線が通っていた周囲を索敵していた佐伯から、上ずった通信が入った。
「隊長! 九条! こっちに来てください!」
英親機と嗣巳機が、足裏を滑らせて佐伯の示す地点へと向かった。
探照灯の白い光が、吹雪を貫いて雪原の一角を照らし出す。
そこに横たわっていたのは、雪に半ば埋もれた数機の巨体であった。
「……これは」
嗣巳が小さく呟いた。
黒騎士だ。それも、夜間の白兵戦で叩き壊された残骸ではない。
頭部だけが鋭利にひしゃげて沈黙し、胴体の重装甲も、両腕の兵装も、ほぼ無傷のまま冷たい雪の中に転がっていた。
一機、二機、三機――都合、七機の黒騎士が、申し分のない状態で雪原に残されていたのだ。
「昼間の……狙撃の時の機体か」
日高が息を呑む声が回線に漏れた。
「そうだ」
英親の唇が、歓喜に歪んだ。
「昼間に嗣巳が仕留めた奴らだ! 奴ら、吹雪が来る前に慌てて陣地を畳んで逃げ出したから、三キロも前方に転がってたこの鉄塊を回収する暇がなかったんだよ!」
ウォードールは、数トンの超高張力鋼と精密機器の塊である。複数の黒騎士で回収することはできるはずだが、おそらくは再度の狙撃への警戒と吹雪のタイムリミットに追われた帝国軍は、この貴重な残骸を置き去りにせざるを得なかったのだ。
「頭を撃ち抜かれただけで、中身は極上だ。なんなら、ばらした奴らの中に頭が無事な奴だっているだろう」
英親がコクピットの中で豪快に笑い声をあげた。
「これでこの戦争、技術解析については俺たちがリードだな」
吹き荒れる猛吹雪の中、嗣巳のカッパーアサルトは、雪原に横たわる黒い残骸を静かに見下ろしていた。
自らが昼間に放った一撃が、夜の戦果を完璧な勝利へと導いていた。
暗視モニターを見つめながら、嗣巳は己の内側を見つめていた。嗣巳の心は、まだ闘争を求めていた。
「さて、大佐殿がこれを見たらどんな顔をするかねぇ」
吹雪を裂く英親の不敵な笑い声が、無線回線に低く響き渡っていた。




