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R15 終末世界で、執事は僕を調律する。~人外執事×傲慢坊ちゃま~  作者: 島田まかろん三世
第二章 本州

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 バギッ――バギバギッっと、背後で、硬質な何かが粉砕される音がした。


 なにが起こったのかは分からない。

 けれど、肩を掬われた。

 同時に、雨上がりの森のような、鋭い「鉄」の匂い。


「よく頑張りましたね、坊ちゃま。見上げた根性です」


 凛とした声。

 久世の――声だ。


 けれどそのかおは、爬虫類のそれだった。

 二本足の、背筋の真っ直ぐに伸びた爬虫類が、燕尾服を着ている。

 手の指は長く、鋭い爪があった。


 ああけれど、彼は確かに、久世だ。

 なぜなら、見惚れるほどに美しいからだ。


「さて……よくもやってくれたな――! 貴様ごときが――!!」


 丁寧語じゃない久世の言葉を、僕は初めて聞いたかもしれない。


「ふ……はっ……」


 鷹宮は、笑った。

 琥珀色に変わった瞳が、一瞬で消えた。


 青い血が、床に撒かれた。


 それの胴体に残った軍用ナイフを抜いて、久世が、僕を振り返った。


「さあ、行きましょう坊ちゃま。ここは息が詰まります」


 僕は、その手を取った。


 銃声が聞こえる。

 散弾銃の乾いた音と、マシンガン。

 嬌声。


 ボスが不在になった()()は、どうせ青に覆われる。

 今か、後かだ。


 久世。

 僕の久世。久世・奏多くぜ・かなと!!

 お前がいれば、終末は奇跡に変わる。


 森から、嘶きが聞こえた。

 葦毛の馬が、僕らを迎えた。


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