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R15 終末世界で、執事は僕を調律する。~人外執事×傲慢坊ちゃま~  作者: 島田まかろん三世
第二章 本州

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武装

 冗談じゃない。

 やっと地上の空気を吸ったところだ。


 投光器の白光。

 眩し過ぎて、僕は顔を逸らした。網膜が焼け付くようだ。


 その光は、感情を一切無視して、事実だけを浮かび上げる。

 解剖台を照らすような、それよりももっと強く、無機質な光だった。


「止まれ――!」


 僕に命令していいのは、パパだけだ。

 今更ながら、世界にはこんなにも慇懃無礼いんぎんぶれいな輩がいることに、僕は驚いている。


 手を翳して見た、投光器の向こう――暗闇の中に、武装した集団がいた。


 僕はポチから降り、両手を上げた。

 ()()()()と言われたからだ。僕のプライドはズタボロだ。仕方ないだろう。ライフル銃の銃口が、この僕に向けられているんだ。こういう輩は、下手に刺激してはいけない。


「袖をめくってこっちに見せろ!」


 きっと彼らは、侵食の印が僕にあるのか、知りたいのだ。

 僕の腕や首にあるこれは、久世に付けられたものであって、「青い奴ら」にやられたわけじゃない。けど、似ているのは確かだ……。


 誤解されるのは厄介だ。


 僕は叫んだ。


「僕は人だ……! 化け物じゃない!!」


「関係ない!  動くな!」


 銃口が、さらに近づく。

 御子柴みこしばの名を出そうと、僕はまた口を開いた。


「――っ」


『バチバチッ』と、背後で音がしたのと同時に、僕の体が跳ねた。

 白い閃光が視界を焼く。


 数万ボルトの電流が脊髄を駆け抜け、思考が真っ白な火花に変わる。呼吸ができない。内臓がひっくり返るような嘔気がこみ上げ、全身の筋肉が僕の意志を無視して硬直する。


 僕はその場に倒れた。

 冷たい地面に頬を打ち付けた衝撃さえ、どこか遠い世界の出来事のように感じられた。

 僕は見た――意識のない久世が、誰かの手で、乱暴に馬から引きずり降ろされている。


 ――やめろ!! 触るな!! それは僕のだ!!


 声は出ない。


 最後に見たのは、スパークするスタンガンを手にした、覆面の――。

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