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王都に残る嘘
王都へ戻ると、俺たちは指名手配されていた。
理由は簡単。
王家にとって都合の悪い記憶を持っているから。
「逃げる?」
リゼが聞いた。
「いや」
俺は首を振った。
「逆に行く」
王城へ。
俺たちは地下牢へ侵入した。
そこには。
三百年前から保存されていた資料があった。
本物の歴史書。
勇者五人。
魔王。
そして六人目の記憶喰い。
すべてが記録されている。
俺は一冊ずつ触れていった。
記憶を喰う。
喰う。
喰う。
頭が痛くなる。
それでも止めない。
やがて。
俺は知った。
現在の王家は。
三百年前から続く一族だった。
そして初代国王こそが。
記憶を消した張本人だった。
「そんな……」
青年が呟く。
王城の鐘が鳴った。
警報だ。
兵士たちが押し寄せる。
その先頭に。
国王が立っていた。
「記憶喰い」
国王は俺を見る。
「お前だけは、殺しておくべきだった」
俺は剣を構えた。
「俺は五年間、無能だった」
一歩進む。
「でも」
俺は笑う。
「今は違う」




