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「スマホ脳」のその先へ~高度洗脳社会を生きる~  作者: 三津朔夜
第10章 高度洗脳社会はどこへ向かうのか――規制の波と、それでも残る問い

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知ることが、現実を変える最初の一歩だ

 規制は外から守る。しかし規制だけでは、構造は変わらない。

 なぜなら、高度洗脳社会を支えているのは、法律ではなく需要だからだ。


 人が反応するから、設計が精密になる。人が引っかかるから、技術が洗練される。人が買うから、市場が成立する。

 その連鎖を変えるのは、規制ではなく、知っている人が増えることだ。


 ブレインハックの構造を知っている人が増えれば、設計の効果が弱まる。

「今だけ限定」の言葉に一歩引く人が増えれば、その手法は使われにくくなる。

 情報商材の構造を見抜ける人が増えれば、その市場は縮む。


 これは楽観論ではない。需要が変われば、設計は変わる。

 設計とは常に、需要に応じて作られてきたからだ。


 総務省の情報通信白書も指摘しているように、なぜ自分が特定の情報に惹かれるのかを客観的に捉え、アルゴリズムに流されずに判断する力は、AI時代の新しい基礎教養になりつつある。


 その基礎教養を持つ人が一人増えるたびに、高度洗脳社会の地盤は、少しだけ変わる。

 文章は、その入口として書いた。


 高度洗脳社会がどこへ向かうかは、技術と規制と、そして一人ひとりの知識が決める。どれか一つだけでは変わらない。 三つが揃ったとき、社会は少しずつ変わっていく。


 その変化の最初の一歩は、知ることだ。 そして今、あなたはもう知っている。

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