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強欲のダンジョンの作り方  作者: 夢兎
アルセラ

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第126話 魔石の研究1

 ルミーユ商会が情報収集を引き受けてくれてよかったわ。これで情報に関してはしばらく待つしかできないわね。


 すでに復讐の大まかな計画は考えてある。入手した情報によっては修正しなくてはいけないだろうけど、たぶんほとんど修正なしでいけるのではないかしら?


「あとはあたしのダンジョン構築がどれくらい進むかにかかっているわね」


 計画の中ではダンジョン内に配置するモンスターの生成が鍵となる。でも、まだ魂の宿った生体は作れない。


「地下畑に生体が必須ではないから、ここではあまり研究したくないのよね」


 モンスターの核になるのは、おそらく魔石だ。だから魔石生成もできるようになっていた方が良い。だけど、考えている方法だと、魔石を一つ作るだけでもエネルギーをがっつり使う。私欲の研究のためだけに地下畑にエネルギー負担をさせたくない。

 でも魔石の根幹に関しては研究したいのよね。


「魔石って生活の中でも使うから、国でも研究しているのではないかしら?」


 ……また陛下に研究書をおねだりしちゃおうかな?

 まだ報酬はあるってクラリッサ様も言っていたし、ありかも……研究用のくず魔石と一緒に送ってもらっちゃおう。そうしよう。



 なんて気軽に考えて陛下へおねだりのお手紙を出したら、大量のくず魔石とミカン箱二つ分の研究書が届いた。

 おねだりしておいてなんだけど、国の研究をこんな簡単に開示していいのかしら?

 たしかに今回もあたし以外には見せるなと開示範囲は限定されてはいるけれど、ほんとに大丈夫?


「これ、写本にするのも大変だったのでは?」


 魔石は生活にも使われているだけあって研究も進んでいるのだろう。魔力錠をかけるついでにぱらっと見てみたけど、種類別や大きさ別にそれぞれ研究されているから、研究書の量も多くなっているようだ。


「そうよね。魔物にはいろんな種類があって、その中でも魔石の大きさが違うのだから、そうなるわよね」


 研究書のおかげで一からやらなくてもいいのはありがたい。ただあたしが求めている方向性とは違うから補完が必要な場所は自分で研究しないといけないけどね。それはもともと研究する予定の範囲なのだから何も問題はないわ。


 まずは研究書をじっくり読み込んで、自分なりにまとめながら追加で何が必要か書き出していかないとね。研究に集中するのは一か月くらいにしましょうか。

 まだ研究が足りなくて続けるにしても、ちょっとは息抜きを入れないと行き詰まるのよね。




 朝ご飯を食べて、お茶をしながらまったりしていたらミアから声がかかる。


「アルセラ様。知らせてほしいとお願いされてから、今日で一か月ですよ」


「もうそんなに経つのね。知らせてくれてありがとう」


 やっぱり集中すると時間経過を自己管理するのは難しくなるわね。

 魔石の研究は全然足りないけど、一定の成果は出ている。この辺りで一旦まとめましょうか。


 この一か月で調べていたのは、魔石が核となるなら遺伝子のようなものが魔石の中にあるのでは?という観点。

 魔石といえば魔力ということで、魔力の流れを調べたらあったのよね。種族固有の魔力の流れが。これが生体と繋がることで、種族を決める要素の一つになっているのかもしれない。まだ生体と組み合わせた実験をしていないから、どこがどう繋がって、どれくらい重要なのかはさっぱりわからないけど。


 遺伝子みたいに記号化してみようかと思ったのだけど、魔力の流れなのだから、そのまま描いた方がいいわよね。魔力紋といったところかしら?

 そういえばラノベでもそういうのって出てきていたわね……


 エルフの森の結界ってエルフは通れるのだけど、もしかしてエルフ特有の魔力紋があるのかしら?

 ……この体の中に魔石があるとか言わないわよね? 体の構造は人間とほぼ同じはずなのだけど……人と比べると魔力が高いし、実は魔物寄りだったりすると、ちょっと複雑よね……


 それはともかく。魔力紋が魔物の種類を特定するのであればいろんな種類を収集したいな。

 ここまでの研究をまとめて送る見返りに、いろんな種類の魔石を送ってもらおうかしら? きっと魔石のほうが高いから、もう報酬ないよって言うならあきらめるけど。



 魔力紋で種族を特定できるのなら魔物レーダーみたいなのも作れそうよね?

 そういうのがあったら魔物狩りも少しは楽になるのではないかしら?

 思いついたら作ってみたいけど……あたしが作るとエルフの古代遺跡の知識を元にした魔法陣になるから一般公開できない。

 あたし一人が持っていたところで、みんなの役に立つわけじゃないものね。


「一緒に一般的な魔道具の作成指南書を送ってほしいと言ったら送ってくれるかな?」


 魔道具の作成技術って、弟子に直接教えるものだったりするのかしら? ラノベだと弟子直伝しかダメっていうパターンが多いわよね?

 その辺りのシステムがどうなっているかわからないから、こういう案があるよってお知らせだけしておこうかしら? その上で一般的な魔道具の作り方を教えてくれたら作ってみるけど、と提案してみるとか?


 うん、ダメ元で言ってみようかな?

 指南書を見るだけで作れるかはまた別問題だけど。言ってみるだけならタダよね。


 魔法陣をベースにした魔道具も先に作っておこう。

 あたしが一般的な知識で作れなかったとしても、こういうのあると便利ですよねってサンプルがあるとわかりやすいだろうし。


 よし、魔物レーダーの魔法陣を作ろう。研究ばかりじゃなくて、息抜きしないとね。

 あ、先に研究結果をまとめて、新たなおねだりも送っておきましょう。

 今回の魔法陣もうまくできるかなー?

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