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心残りー水の境界ー  作者: san


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錯綜する思考からの覚悟

もう知りたくなかった忌まわしい妖怪辞典に"サトリ"という奴がいる。人の思考に入り込み悟られる! もしや!?


わからない能力に狼狽えるが立ち止まっては感づかれるやも!


考えを止め寒空を見てると、宇宙の見えないチリに過ぎない私がどうなれ何もないじゃないか!


行方不明なんて当たり前の世知辛い世界。だったら何がいようと気に留めることはない! 得意だった完全無視を決めた。


覚悟を決めてスタスタ横切る! 至近距離で視界180度左横をどうしても見てしまった!


河童は田園の向こうの山を鋭い悪魔のような眼光で凝視している。何十年、何百年生きている年老いたと見る。筋力が溶け出した私は一番近づいた時に一瞬、右腕にわずかな力を入れ示現流一の立ちを放つ準備をする!


無言の河童はすぐ前には皿に水を流すのを止めていた。


こちらを見た! まじまじと見たが正面をちらっと私も不機嫌に睨む! 恐ろしい形! 右手に力が入る!そして、


完全無視!何食わぬ我知らん顔で横切る!


ひれでも付いているのだろう! 水路の激しく流れる雪解けの水面に足を深々とつけ、私を見る行動だけをした!


その時の私は、勝てる見込みしかないと勘違いしたことで、ブレなく素通りを見出した。


すぐに後ろの気配を敏感に感知しながら前へ進む。後ろから飛びつかれ引き摺り込まれるなら、俄然一の立ちを入れ叩く意気込みを帯びる!



必ず振り向かす左角を曲がり念願のゴール!


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