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勝算
近づくにつれて、異形の型があらわに目の当たり! だがひるまないこと! その時にある誤算が生まる。道の幅が狭い! すれ違いはわずか! 横切った時、河童との距離が数センチしかない!
この間合いで全霊を込めた一の立ちは傘を振り下ろし前に捕まれ引き摺り込まれる! 踏ん張る筋力がなくなる難病の私! どうする?
まて!奴は消える術を持っていて、普段は消えて山川を自由自在に往来しているのでは!
ならば今は命の源である水をかぶっている一瞬の気の緩みで姿を露わにしているのか!?
そうであれば気が緩んでいる河童なら、冷静沈着にわずがな距離ではあるが絶対に目を合わさず、見た幅が狭いなら、傘を短く持ち直し全く見えていない素通りで横切れるチャンス!
いや、まて! ただの想像に過ぎない考えで答えを正当化するのは危険!
ごちゃごちゃ考えて歩いていることなど、ほぼない。立ち止まることもない。不安しか感じないまま、また嫌なことを思い出した。




