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心残りー水の境界ー  作者: san


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記憶


妖怪話しは幼少の頃から全集を持っていたほど妖怪が好きだった記憶を探る。そこに書かれていた河童の情報を引き出した。小さな子供で可愛いイメージとは違うおぞましきフォルム。


きゅうりが好きで古の時代牛馬を池に引き摺り込んだり、相撲好きで負ければ尻子玉なるものを抜かれて腑抜けになるやら、水の神様やらの子供じみた単純な情報しか入っていない私。

駆使する思考

そこで、尻子玉を抜かれたら一貫の終わり。


目を絶対に合わせない。万が一横切った際、襲いかかって来たらどうする? 畳んだ傘で立ち向かうしかない! ここで漫画で見た剣術を思い出した。


鹿児島、薩摩につたわる示現流。全部の力を込めて一の立ちを振り切る剣術。ズブの素人だが背丈は長いので繰り出せばそこそこの攻撃力はあるだろう。これでいこう!


障害で気組がない今、できるか? やるしかない! 襲われたらこれで楯突く!


動揺を悟られたらまずい! 奴の思う壺。


水路、いわば水の境界にいる河童は明らかにエネルギーを補給しているに違いない! 荒ぶる顔の河童は私を水路に引き摺り込むのは必至。


心を鎮めて、傘を左手につかみ、一の立ちをイメージ。切迫した殺気を抑え、焦りは禁物、ポーカーフェイスで前へ進む!


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