神様の恋隠し

神社で巫女をしている十五歳の少女、浅田祷は幼い時に目の前で最愛なる両親を得体の知らない”化け物”に無惨にも食い殺されてしまうのであった…そのことがトラウマとなり、十年以上もの間苦しめられもう生きる希望も失ってしまっていた彼女は、ある日突然出現した”謎の大穴”に飛び込んで生涯を終えようとするのであった。しかし、その謎の大穴とは偶然にも発生した”人間の世界”と”神様の世界”とを繋ぐトンネルだったのである。そう、つまり彼女こと祷は十五歳という若さで神隠しに遭ってしまったのだ。彼女は最初、自分の命なんてどうでもいいと軽視していたがいざ自分の命が危険に晒された時に初めてもっと生きたいと心の底から思うのであった。そして、彼女は自分を保護してくれた優しい神様の家族に、もう一度ここで人生をやり直すチャンスをください、とお祈りするのであった。この物語は、過去に縛られ生きることに希望が見出せなかった少女、浅田祷が神隠しに遭い全く新しい世界で何もかもリセットして人生を再スタートする物語なのである。