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CYOA  作者: さだきち


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7/50


巨大な扉は、まるで壁そのものが変形したかのように重々しくそびえていた。

表面には深い傷が刻まれ、古い装飾はほとんど崩れ落ちている。

それでも、扉の向こうに続く“外”の気配だけは確かに感じられた。


あなたは両肩に力を込め、扉へ体重を預ける。

ぎしり、と鈍い音が響き、扉がわずかに動いた。

さらに押し続けると、重たい空気を押し分けるようにして扉が開いていく。


やがて、眩しい光が隙間から差し込んだ。


「……外だ。」


光が視界を満たし、冷たい風が頬を撫でる。

その瞬間、胸の奥に張り付いていた不安がゆっくりと溶けていった。


長い暗闇の時間が終わり、あなたはついに外へ出たのだ。


そのとき――

ふとポケットを探ると、指先がざらついた紙片に触れた。

取り出してみると、それは古びた 新聞の切り抜き だった。


見出しには大きく、こう書かれている。


「小学校教師、猟奇殺人事件の容疑で指名手配」

「いまだに足取りつかめず」


記事には、教師らしき人物の名前と、逃走したとされる日付。

その横に載っている顔写真は――

どこか、自分に似ている気がした。


「……なんで、こんなものを?」


胸の奥が冷たくなる。

しかし、どれほど目を凝らしても、

記憶は依然として戻らないままだった。


自分は誰なのか。

なぜこの館にいたのか。

そして――この記事との関係は?


冷たい風が吹き抜け、新聞の切り抜きがかすかに震えた。

あなたはそれを握りしめ、外の世界へ一歩踏み出す。


――脱出成功。


- END -


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