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「今のうちに逃げるしかない……!」
あなたは倒れたヒグマから目を離さず、調理場の方向へ駆け出した。
鉄の壁に囲まれた部屋を抜け、冷たい空気の漂う通路へ飛び込む。
しかし――足に残る痛みが、思った以上に深刻だった。
一歩踏み出した瞬間、激しい痛みが膝を突き上げる。
身体のバランスが崩れ、あなたは床へ倒れ込んだ。
「くっ……!」
起き上がろうとしたその時、背後から重い足音が響く。
ヒグマだ。
さっき切断した腕の痛みに苦しんでいたはずなのに、執念だけで追いかけてきている。
振り返る間もなく、巨大な影があなたに覆いかぶさった。
鋭い爪が背中を貫き、胸の奥まで達した。
息が止まり、視界が暗く沈んでいく。
冷たい床の感触だけが、最後に残った。
あなたの意識は、そこで途切れた。
- END -




