第4話 フォレストキングベアとクリスのやる気
俺は、クリスの暴走を止める役に徹しようと決めていた。
しかし・・・
まずフォレストキングベア討伐のために集まった冒険者5人で改めて話し合った。
当初は森に入って探し出す予定だったが、2人から異論が出た。
村の破壊具合をみて狂暴すぎるので戦力を分散せず、5人で村で待つべきという意見だ。
クリスと、ボウズという冒険者は森に入るべき、カットとロングの2人は村で迎え撃つという主張で双方譲らない。
俺は別にどっちでもいい。
結局、確実に安全をとるのために村に残る派と、逆に村に残る方が危ないから森に入って探す派の意見は埋まらず、それぞれの好きにすることになった。
それが一番危ないんだが。
仕方なく、俺とクリスとボウズの3人で森に入った。
森の中もかなり荒れている。
これはフォレストキングベアが暴れたのではなく、山火事の後のようだ。
「この環境で餌がなくなって出てきたんだろう」
俺が言うとクリスが答えた。
「フォレストキングベアもかわいそうだけど、これ以上村の人たちを犠牲にはできないでしょ」
まあそうだ、やるしかないな。
ところが夕方まで探し回っても足跡すら見つからない。
森はずいぶん深くなってきた。
「今日は引き返した方がよくないか。これ以上進んでから帰ると村に着いたら夜になる。いくら何でもあぶねえ」とボウズ。
「そうだな、多分奥まで来すぎている。こんなに所にはいないだろう」
俺がいうと、クリスも諦めたように言った
「残念ね。でも仕方ないわ」
3人は元の道を引き返した。
村に近づくと火の手が上がっている。
なんで火が?
「どうした、何があった?」
近くにいた村人に聞く。
「ドラゴンです。冒険者2人が対処してくれましたが・・・ブレスに焼かれてしまって。」
「ブレス・・・。」
「2人の命がけの防御のおかげで村の被害はこの程度で済んだ、というところです」
そうか、カットとロングには感謝だな、よくやってくれた。
「森の火事もドラゴンかもな」
俺が言うと
「ああ、それでほぼ決まりだ。ブレスであんな風景になったんだろう」
ボウズが言う。
しかしドラゴンは種類や大きさによってAランク上位からSランクの魔獣だ。
通常なら当然、俺たちだけでどうにかなるものではない。
そう、通常なら。
「ギルドに戻って報告と立て直しだ」
ボウズが言う。それが正解だろうな。
しかし・・・
「私はやるわよ、ほっとけないでしょ」
だよねえ。そう言うと思ったよ。
「クリスさん、馬鹿言っちゃいけない。勝てるわけないだろ、王都パルスから騎士団呼ばなきゃだめだ。このパルスメナ王国一の精鋭揃いだが、それでもかなりの犠牲はでるがな・・・いや、勝てるかすらわからんぞ」
「じゃあいいじゃない、私が倒しちゃうから。ボウズさん、ギルドへのドラゴンの報告とカットさん、ロングさんの遺品は頼める?」
「あ?俺はいいが、死ぬぞ。ほんとにやめとけ、Dランクだろうお前」
ボウズ、それ正解!




