第14話 ケイトとの同居と情
俺とクリスはグレイブに戻ると冒険者ギルドに顔を出した。
「よくご無事で、さすがです!Sランクドラゴン瞬殺って聞きましたよ。家はしっかり管理して預かった時よりピカピカにしましたから」
ケイトが続ける。
「あ、あと、クリスさん今回は速攻でAランク昇格決定です。バインさんもCランクですからね」
ケイトが相変わらず興奮してるな。
「報酬は出ますよ。クエストですから。でもドラゴン寄付したってすごいですね。強くて優しくて。もうヒーローとヒロインじゃないですか。そこの2人、やばいわ」
「なんか、そんなんじゃないぞ。でもありがとな」
報酬と新しいランクのギルド証を貰って帰宅した。
仕事終わりにケイトが家に来るらしい。何しに来るんだか知らないが、もう彼女の自宅っぽくなってるな。
「そうだ、クリス、ケイトもここに住まわせるか?もうどうせこんだけ毎日のように来てるんだしいいだろ」
「バインがケイトに手を出さないならいいけど」
「手は出さんよ。それよりケイトの気持ち次第だが、家賃タダにする代わりにたまに掃除と料理を頼みたいな」
残業があったのか、いつもより遅い時間にケイトが普通に家に帰るように訪ねてきた。
俺たちの留守中住んでいたからな。
「おかえり、ケイト。さあ飯にしようぜ」
食後にケイトの意思を確認した。一緒に住もうという話だ。
食事は毎日は作れないらしい、代わりに多少の家賃と掃除はやるので住みたいと言ってくれた。
ケイトは今日も泊まっていくらしい。クリスとケイトは二人で仲良く風呂にはいってから寝た。
あれ?なんで二人で寝るんだ。多少不満に思いつつ、俺はまあしょうがない、居間のソファーで寝たよ。
久しぶりの我が家でソファーは頂けないがまあ一日ぐらいいいだろう。
次の日は日曜日でケイトの仕事が休みだったらしい。
朝から3人で買い物に出た。
しかしあの2人いつの間にか、えらく仲良いな。
俺は2人の行きたいところについていって、服やらアクセサリーやら適当に買ってやって、朝昼夕食も外で食べた。
週明けからは仕事帰りにたまに寄ってくれるケイトが夕食を作ってくれた。
みんなで食べてから酒飲んで雑魚寝した。
これはこれで非常に楽しい。
次の週末、ケイトが引っ越してきた。
ちゃんと空いている部屋を一つ提供したが、これも結構広い。
ちゃんと俺たちの寝室ほどじゃないが大きめのベッドを入れてやったので余計に喜んでたな。
それにしても女は荷物が結構あるんだな。広い部屋だが荷物が溢れている。
ーーー
ケイトがこの屋敷に馴染んできたある夜、いつものように俺とクリスがよろしくやっているとドアの外で音がした。
ドアを開けるとケイトが廊下に正座するようにうずくまっていた。
「どうしたのケイト」
クリスが聞くと
「ごめんクリス。ちょっとだけバインを貸して」
「?・・どういうこと?」
「毎日あんなの何時間も聴かされたら我慢できないわ、お願い」
「そういうこと? だ、だめよ」
クリスが真っ赤になっている。
「そう、そうよね、ごめん、どうかしてたわ」
ケイトも顔を赤らめて後ずさる。
クリスが俺に聞く。
「かわいそうかしら?」
一瞬、俺も考える。どうすんだこういう時。
「……今日くらい三人でどうだ?」
俺が提案すると
「バイン!」
クリスが俺の腕を強く握る。
そりゃそうか。
「まあ、だめだよな、すまん」
クリスが少し迷ってからボソッと言った。
「今日だけ、よ」
俺は即うなずく。
「ああ、今日だけだ」
ケイトが満面の笑みでいう。
「クリス、ありがと」




