エピソード7:夜の舞、夜の幕開け
いつもの一日。
少し慌ただしくて、少し楽しくて。
そんな何気ない時間の中にも、知らないうちに小さな変化は積み重なっている。
夢の中の場所だったはずのルミビア。
そこへ向かう人たちとの繋がりは、少しずつ形を変え始めていた。
これは、一人で見ていた世界が、誰かと共有されていく夜のお話です。
夜になった。
今日は、いつもより時間の流れが速く感じていた。
朝、ホームで携帯を落としてから、遅刻しそうになって…
お昼にコロッケそばを食べて笑い合った。
(なんか忙しい一日だったな(笑))
そんな風に思いながら、またウフーの掲示板から彼らのブログを眺めていた。
(眠れば、またいつものようにルミビアに行くのに…)
(僕は、いったい何をやっているんだろうか。)
お風呂に入ったり、コロッケそばの回のバンプを読み返したり、そんなことをしていたら、通知が鈴が数珠を連ねたかのように鳴り響いた。
「ふぇえええええー!?」
思わず変な声が出てしまった。
「なになになになに?」
スマホを掴んでいる左手が震えているのが自分でもわかる。
その時、帰り道に寄ったコンビニで買ったおにぎりのゴミがかさりと音を立てた。
画面を恐る恐る覗いてみる。
ウフーの掲示板からだった。
「みんな同じ時間に生活しているんだな(笑)」
思わず笑ってしまった。
(この時間なら、僕も落ち着いてるし、何が書いてあるのか一個ずつ確認していこう。)
そう思って、順番に連なっているコメントを見ていく。
「ええええー!!??」
また、声が出てしまっていた。
隣の部屋からうるさいぞーとでも言うかのように、壁をドンとされた気がした。
(すみません、一大事なんでご堪忍を...。)
そう心の中で唱えながら、書かれたメッセージを二度見した。
「まじかよ....。」
なんだか、僕が不在の間に勝手にお祭り騒ぎで盛り上がっていたらしい。
完全に乗り遅れていた。
「オプチャってこと?」
ひとり言のように呟いてから、
「はぁー」
とため息をついてしまった。
「今夜は、まだまだ、忙しさが続きそうだな。」
そんなことを思いながら、僕は、ワクワクしていた。
「みんなで話しませんか?」
そう誰かが書いて、そこからウィズログというオープンチャットに行く流れができていた。
リンクは、DMで送ってくれるらしい。
(ブログどころじゃなかったな(笑))
「なんだか、勇者の冒険パーティーみたいになってきたな。」
そう口にして、僕はにやけていた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は、大きな出来事が起きるというよりも、今まで少しずつ繋がってきたものが、ひとつの形になり始める夜を書きました。
最初は一人だった主人公の小さな書き込み。
そこから始まった接続は、いつの間にか知らない誰かとの繋がりになっていました。
同じ夢を見る人。
同じ場所を知る人。
それぞれ違う日常を過ごしている人たちが、少しずつ同じ方向を向き始めています。
これから広がっていく新しい繋がりを、楽しんでいただけたら嬉しいです。




