エピソード1:勇気を出して歩みだす
夢の中で、同じ場所へ行く。
それを「ただの夢」と呼ぶには、少しだけ繰り返しが多すぎる。
そしてある夜、その違和感は、インターネットの中で形を持ちはじめる。
これは、説明される物語ではないかもしれない。
ただ、同じ夜を見てしまった人たちの記録。
その日も、特に何も変わらない夜だった。
ただ一つだけ違っていたのは、
もう迷っていなかったことだった。
指は、画面の上にあった。
何度も書き直した文章。
消しては書き、
書いては消した文章。
それでも、残ったものは同じだった。
最早、日本語の文法のルールすらわからなくなりそうなくらい書き直した気がする。
この2年間、毎晩同じ場所に行く夢を見ています。
普通ならあり得ないことだと思います。
もし同じような経験をしている方がいたら、
この投稿に返信してもらえると嬉しいです。
同じ夢を見ている方はいませんか。
指が止まる。
一度だけ、深く息を吸う。
そして、送信ボタンを押した。
確定送信。
その瞬間、
少しだけ世界が静かになった気がした。
同じ夜だった。
部屋の空気は変わらないまま、
ただ時間の流れだけが少しずれたような気がした。
「いつもなら、この時間はもう寝ているのにな。」
ふと、独り言がこぼれる。
お風呂も入ったし、夕飯も済ませた。
コンビニの弁当だけど、今日は少しだけ美味しく感じた。
新しく出ていた商品を、なんとなく選んで買っただけだったのに。
意外と、悪くなかった。
こういう小さなことで、少しだけ気分が変わる日がある。
今日はどんなことが起きるんだろう。
そんな、どうでもいいことが頭の中をぐるぐる回っていた。
別に期待しているわけじゃない。
でも、何も起きないと決まっているわけでもない。
その曖昧さだけが、部屋の中に残っていた。
なんとなく眠れなかった。
理由は、自分でもよくわかっていた。
ただ、目が閉じても、頭の中だけが静かにならなかった。
気づけば、スマホを開いていた。
特に何を見るでもなく、いつものようにネットを流していた。
意味もなく、掲示板を開く。
期待なんてしていなかった…
本当に、何も。
それなのに。
返信があった!!!!!
一瞬、意味が分からなかった。
画面を見直す。
もう一度読む。
それでも、同じ文章がそこにあった。
普通に焦った。
「え?」
思わず声が出ていた。
「嘘だろ……」
手が無意識に口元にを覆っていた。
安心したかったのかもしれない。
( そんなこと、あるのかよ。)
自分でも信じられなかった。
まさか本当に、同じことが起きている人がいるなんて....
ただ、それが何を意味しているのかは、まだ分からない。
分かるのは、
もう後戻りできない場所に足を入れてしまったということだけだった。
それが【 本当の意味 】で分かるのは、
もう少し先の話になる。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この物語は、出来事そのものを明確に説明するためのものではなく、
ある夜に起きた「小さな接続」の記録として始まっています。
まだ何も確定していません。
意味も、正体も、結論も、意図的に固定していません。
ただ一つだけ、確かに起きていることがあります。
同じ夜を見ている人が、ほんの少しずつ増えているということです。
もしこの続きを知ってしまった場合、
それは偶然ではないのかもしれません。
エピソード2:小さな接続の記録 へ続きます。




