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昨日こそ 船出はせしか いさなとり
昨日こそ 船出はせしか いさなとり 比治奇の灘を 今日見つるかも
(巻16-3893)
※いさなとり:比治奇の灘にかかる枕詞。
※比治奇の灘:未詳。播磨灘の古称説有り。
昨日船出したばかりと思っていたけれど、かの有名な比治奇の灘を、今日に見ているのです。
順調に船旅が進んだという意味の歌。
家族の待つ奈良の都も近くなった、と思うのか、歌の雰囲気も明るい。
喜びの再会が近くなれば、過ぎ去った航路は、「昨日船出したばかり」と、短く感じるのかもしれない。




