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荒津の海 潮干潮満ち 時はあれど
荒津の海 潮干潮満ち 時はあれど いづれの時か 我が恋ひざらむ
(巻17-3892)
荒津の海では、引き潮にしても、満ち潮にしても、確かに定まっております。
しかし、私は、どの時と定めて、恋するべきなのだろうか。
都に戻る官僚たち全員が舟に乗り、満ち潮を待つ。
その待ち時間に詠んだ歌と言われている。
見送る現地の人の中に、「現地妻」がいた可能性がある。
「目の前」には、現地妻。
出航すれば、後ろ髪を引かれながらも、都で待つ妻を思う。
それを考えて、この歌を読みなおすと、複雑な思いになる。




