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豊国の 企救(きく)の池なる 菱の末を
豊前の国の白水郎の歌一首
豊国の 企救の池なる 菱の末を 摘むとや妹が み袖濡れけむ
(巻16-3786)
※豊国の 企救の池:「企救」は北九州市門司、小倉北、小倉南区の瀬戸内海に面した旧郡名。池の位置は未詳。
※菱の末:ヒシ科の一年生草木。根は泥の中にあり、水中の茎が水面の上に達して葉をつける。夏に白い花を付け、実となる。食用となる。実を摘むのは女性の仕事とされていた。
※妹:企救は、太宰府往還の田川道の起点。遊女が多くいたようで、おそらくこの「妹」は遊女。
豊国の企救の池の菱の実を摘もうとして、彼女の袖は濡れたのでしょうか。
(いや、私への想いで、涙に濡れたのでは?)
おそらく、宴会の歌。
現在のキャバレーとかスナックでの酔客とホステスを想像した方が、わかりやすい。




