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「これはフレンドリーな接触です」〜ゲーム世界に転移したけどNPCがバグってる件〜  作者: 鱈場蟹


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第26話:敬語レベルが0か100なんだが

毎話独立しているので、この話からでも読めます!

朝。


俺が体を起こすと、少女が深く頭を下げた。


「本日この瞬間における覚醒行為の完遂につきまして、最大限の敬意と感謝を申し上げます」


「重い!!朝から重い!!」


その直後、


「起きたな」


「雑!」


外に出る。


通りの人が話しかけてくる。


「本日はお日柄も大変よろしゅうございまして、外出というご選択、誠にご英断にございます」


「長えし堅え!!」


別の人、


「いい天気っすね」


「差が激しいな!!」


振れ幅どうなってんだよ。


パン屋。


店員が土下座レベルで頭を下げる。


「この度は当店の焼成済み穀物製品にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます」


「パンだろ!!」


「こちら一つ」


店員、


「そのような高尚なるご判断をいただき、恐縮至極に存じます」


「買うだけでそこまで言う!?」


「三ゴールドとなっております」


ここは普通だ。


と思った瞬間、


横の店員が言う。


「3ゴールドな」


「雑!!」


同じ店で人格違いすぎるだろ!!


一口食べる。


「うまい」


店員A、


「そのようなお言葉を賜り、感無量に存じます」


店員B、


「うまいっしょ」


店員C、


「このような拙きパンをお選びいただき、恐悦至極にございます」


「どれかにしろ!!」


通り。


兵士が来る。


ビシッと敬礼。


「現在の治安状況につきましては、極めて安定的な状態を維持しており、安心して日常生活を営んでいただける環境が整備されております」


「報告書か!!」


別の兵士、


「安全っす」


「まとめすぎだろ!!」


少女が説明する。


「今回のアップデートでは、敬語レベルの最適化が試みられています」


「どこが最適だよ!!」


「丁寧さの向上が目的です」


「方向性は分かるけど極端なんだよ!!」


広場。


男が女に告白している。


男(超敬語)、


「かねてより貴殿に対し、深甚なる好意の念を抱いており、可能であれば今後、長期的な関係性の構築をご検討いただけますでしょうか」


「論文提出すな!!」


女(タメ口)、


「好き」


「落差!!」


男、


「まことに光栄に存じます」


「温度差バグってる!!」


その時。


子供が転ぶ。


ドン!!


子供、


「いてっ」


「普通だな」


隣の大人、


「転倒に伴う身体的損傷の発生、誠に遺憾に存じます」


「他人事で敬語使うな!!」


俺は頭を抱えた。


「会話の温度バラバラすぎるだろ!!」


少女が言う。


「現在、敬語レベルが個体ごとにランダム化されています」


「またランダムかよ!!」


その時。


パン屋の店員が走ってくる。


「大変です!!」


普通だ。


次の瞬間、


「爆発という現象が発生する可能性が極めて高い状況にございます」


「回りくどい!!」


ドン!!


遠くで爆発。


別のやつが叫ぶ。


「やばっ!!」


「シンプルすぎる!!」


さらに別のやつ、


「この度の爆発現象に関しまして深くお詫び申し上げます!!」


「謝罪のタイミングおかしいだろ!!」


「現在の状況を鑑みるに、速やかな避難行動を――」


「逃げろでいいだろ!!」


「逃げろ!!」


「ご退避ください!!」


「走れ!!」


「移動を推奨いたします!!」


「統一しろおおおおお!!」


俺は叫ぶ。


「普通に喋れ!!」


その時、空にウィンドウ。


「ユーザーフィードバック」


来た。


「“丁寧すぎて逆に分かりにくい”」


その通り。


「“タメ口との落差がひどい”」


知ってる。


「改善を実施します」


やめろ。


少女が言う。


「次のアップデートでは、敬語レベルの統一が行われます」


「頼むぞ……」


「言語アップデート ver.4.2」


光。


静寂。


少女が言う。


「おは」


「短っ!!」


通りの人、


「天気いい」


パン屋、


「パンある」


兵士、


「安全」


「極端なんだよ!!」


全員が一斉に喋る。


「おは」


「おはようございます」


「おはようございますでございます」


「うぃーっす」


「まだバラバラかよ!!」


次の瞬間、


「おはおはおはおはおは」


「壊れ方おかしいだろ!!」


俺は空を見上げた。


「この世界、“ちょうどいい敬語”って概念ないのかよ……」


少女が一言。


「仕様でございます」


「存じています!!」

次回、言葉の重みを感じる!?お楽しみに!もし面白かったら、評価やブクマしていただけると励みになります!

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