第27話:言ったことが現実になるんだが
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朝。
「爆発」
ドン!!!
「起き方おかしいだろ!!」
目が覚めた瞬間、部屋の壁が吹き飛んだ。
煙の中、少女が平然と立っている。
「おはようございます」
「挨拶の前に説明しろ!!」
「現在、発話内容が現実に反映されています」
「さらっと世界終わらせるな!!」
⸻
外に出る。
通り。
人が普通に歩いている。
一人が言う。
「パン」
ポン。
手の上にパンが出現する。
「え」
別の人。
「パンパンパンパン」
ボンボンボンボン
「生成速度おかしいだろ!!」
少女が言う。
「発言=生成です」
「最悪の等式できてるぞ!!」
⸻
パン屋。
店員が頭を下げる。
「いらっしゃいませ」
何も起きない。
「……普通?」
店員が続ける。
「パン」
ドサッ
カウンターに山積み。
「店の存在意義消えたな!!」
俺は試す。
「水」
ポチャ
コップに水が出る。
「マジか……」
「じゃあ」
「剣」
スッ
腰に剣が出現する。
「いけるじゃねえか!!」
俺が言う。
「金」
シーン。
「出ねえのかよ!!」
その瞬間。
ドサッ
足元に紙が落ちる。
「……なんだこれ」
少女が答える。
「借用証です」
「金じゃなくて借金出すな!!」
紙を見る。
「返済期限:明日」
「早えよ!!」
「利子あり」
「最悪だろ!」
通り。
子供が転ぶ。
ドン!!
「痛い!」
ズキッ!!
「うわっ!?」
俺の足にも痛み。
「なんで共有されてんだよ!!」
「発話された感覚は周囲に拡散されます」
「範囲広すぎるだろ!!」
広場。
男が叫ぶ。
「好きです!」
キラキラキラ
ハートが出現。
「可視化すな!!」
女が言う。
「ごめんなさい」
バキッ
ハート粉砕。
「演出リアルすぎるだろ!!」
その時。
誰かが言う。
「爆発」
ドン!!
別のやつも、
「爆発」
ドン!!
さらに、
「爆発爆発爆発爆発」
ドドドドドドドド
「連鎖すなああああ!!」
街が壊れ始める。
「火事」
ボウッ
「崩壊」
ガラガラ
「危険」
ズゴォン!!
「単語で世界壊すな!!」
少女が言う。
「現在、言語の影響範囲が拡大しています」
「止めろ!!」
俺は叫ぶ。
「停止」
ピタッ
世界が止まる。
「おお!?」
次の瞬間、
少女が言う。
「再開」
ドドドドドド
「お前がトリガーかよ!!」
俺は叫ぶ。
「もう喋るな!!」
シーン。
静寂。
……数秒後。
全員が同時に、
「もう喋るな」
「もう喋るな」
「もう喋るな」
全員が黙る。
「命令の伝播やめろ!!」
⸻
その時。
空にウィンドウ。
「ユーザーフィードバック」
来た。
「“危険すぎる”」
その通り。
「“軽い発言で世界が壊れる”」
知ってる。
「改善を実施します」
やめろ。
少女が言う。
「次のアップデートでは、発話の影響が制御されます」
「頼むぞ……」
「言語アップデート ver.5.1」
「久々にちゃんと“言語”だな!!」
光。
静寂。
少女が言う。
「おはようございます」
何も起きない。
俺が言う。
「爆発」
……何も起きない。
「直った……!」
安心した、その瞬間。
通りの人が呟く。
「……パン」
ポン。
「直ってねえじゃねえか!!」
少女が言う。
「重要単語のみ反映されます」
「基準どうなってるんだよ!!」
その時。
誰かが言う。
「爆発」
ドン!!!
「俺の時は起こらなかっただろ!!」
さらに別の誰か。
「死」
シーン。
「やめろ!!その単語はやめろ!!」
だが何も起きない。
「助かった…?」
「一部ワードはフィルタリングされています」
「そこは有能かよ!!」
俺は空を見上げた。
「この世界、言葉に責任重すぎるだろ……」
少女が一言。
「仕様です」
「知ってた!!」
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