第23話:セリフの担当がランダムなんだが
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朝。
「おはようございます」
少女が言う。
……普通だ。
俺は安心して体を起こす。
「……今日はまとも――」
その瞬間。
パン屋の店員が窓の外から叫ぶ。
「この世界、“ちょうどいい”って概念ないのかよ!!」
「お前のセリフじゃねえ!!」
外に出る。
通り。
兵士が立っている。
安心して通り過ぎようとすると、
兵士が言う。
「これはパンです」
「なんでだよ!!」
「焼きたてです」
「職業変わってる!!」
パン屋。
店員が丁寧に頭を下げる。
「現在の治安は安定しています」
「お前が言うな!!」
「安心してください」
「いや不安だわ!!」
俺は少女を見る。
「これバグだろ」
少女が口を開く。
「なんでだよ!!」
「ツッコミ取るな!!」
「それ俺の役割だろ!!」
通り。
子供が走ってくる。
「現在、当たり判定が不安定です」
「説明すな!!」
子供が転ぶ。
ドン!!
子供、
「仕様です」
「諦め早すぎるだろ!!」
広場。
男が女に告白している。
男、
「申し訳ありません。現在、処理が追いついていません」
「告白しろ!!」
女、
「好きです」
「逆!!」
男、
「やっぱりな」
「お前が言うな!!」
俺は頭を抱えた。
「誰が何言うかめちゃくちゃだろ!!」
少女が言う。
「現在、セリフの割り当てがランダム化されています」
「雑な仕様だな!!」
「役割という概念は一時的に無効化されています」
「終わってるだろ!!」
その時。
パン屋の店員が真剣な顔で言う。
「俺は必ず戻ってくる!心配するな!」
「誰の決意だよ!!」
兵士も続く。
「パンは概念ですぅぅぅぅ!」
「前の話混ざってる!!」
さらにカオスになる。
通りの人A、
「この世界やばすぎるだろ!!」
通りの人B、
「仕様です」
通りの人C、
「知ってた!!」
「モブが完成されたオチの流れやるな!!」
俺は叫ぶ。
「俺のセリフどこいった!!」
その瞬間。
空にウィンドウ。
「ユーザーフィードバック」
来た。
「“誰が喋ってるのか分からない”」
その通りだよ。
「“キャラ崩壊している”」
知ってる。
「改善を実施します」
やめろ。
少女が言う。
「次のアップデートでは、セリフとキャラクターの一致が行われます」
「頼むぞ……」
「言語アップデート ver.4.0」
「ついに来たな!!」
光。
静寂。
少女が言う。
「おはようございます」
普通だ。
兵士が言う。
「現在の治安は安定しています」
普通だ。
店員が言う。
「いらっしゃいませ」
普通だ。
俺は頷く。
「……ついに戻ったか」
安心した、その瞬間。
全員が同時に俺のセリフを言った。
「この世界、適当すぎるだろ!!」
「お前らが言うなああああああ!!」
俺は空を見上げた。
「結局、俺のセリフが一番増えてるじゃねえか……」
パン屋が一言。
「仕様です」
「知ってた!!」
次回、時空バグ!?お楽しみに!




