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「これはフレンドリーな接触です」〜ゲーム世界に転移したけどNPCの会話がバグってる件〜  作者: 鱈場蟹


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11/18

これはフレンドリーなアップデートです(バグ再発)

もし面白かったら、評価やブクマしていただけると励みになります!

朝が来た。


「これは起床のための推奨時間です。あなたは起きることができます」


最初に戻ってきた。


俺は天井を見つめたまま呟く。


「……いや強化されてない?」


横を見る。


少女が立っている。


「現在、言語システムは再調整されました。これは改善です」


絶対違う。


「どこが?」


「表現の明確化が実施されています」


だからそれをやりすぎてるんだって。



外に出る。


「通行は許可されています。歩行は安全に実行可能です」

「本日の天候は良好です。外出に適しています」


うん、いつもの。


……いや、ちょっと長くなってるな。



パン屋。


「いらっしゃいませ。これはパンです。食用として設計されています」


設計すな。


「外側は硬い可能性がありますが、内部は柔らかい傾向にあります」


傾向ってなんだよ。


「スープと組み合わせることで、食体験は向上します。これは推奨事項です」


食体験って言うな。



俺はパンを取る。


「3ゴールドを支払います」


店員、


「支払いが確認されました。取引は成功しました。おめでとうございます」


祝うな。



通り。


兵士が近づいてくる。


「あなたは現在、不審ではありません。しかし将来的に不審になる可能性は否定できません」


怖いわ。


「予防的観察を実施します」


やめろ。



少女が言う。


「今回のアップデートでは、“誤解の排除”が目的とされています」


「いや誤解増えてるだろ」


「可能性として、その指摘は正しいです」


認めるな。



その時。


広場で騒ぎが起きていた。


男が倒れている。


周囲がざわつく。


「これは緊急事態です」

「対象は倒れています」

「立ち上がることができていません」


見れば分かる。



俺が駆け寄る。


「大丈夫か!?」


男、


「はい。私は大丈夫ではありません」


分かりやすい。


「足に損傷が存在します。歩行は困難です」


普通に助かる情報だな。



そこへ少女。


「応急処置を開始します。これは支援です」


「だからその言い方やめろ」


「包帯を使用します。巻きます」


実況すな。



男が言う。


「ありがとうございます。あなたの行動は有益です」


なんか距離あるな。



俺は思った。


「……前より便利な場面もあるな」


少女が頷く。


「はい。一部状況においては有用性が向上しています」


くっそ、否定できん。



その時、空にウィンドウ。


「ユーザーフィードバック」


来た。


「“説明は分かるが感情が薄い”」


確かに。


「改善を検討します」


もうやめろ。


その流れは知ってる。



少女が言う。


「次のアップデートにより、感情表現が追加される予定です」


嫌な予感しかしない。


「どんな?」


少女は少し考えてから言った。


「過剰になる可能性があります」


絶対そうなる。



その瞬間。


空に表示。


「言語アップデート ver.2.2」


早い。


「コンセプト:感情の強化」


やめろって。



光が街を包む。


静寂。


そして――


パン屋の店員が叫んだ。


「このパンは最高ですぅぅぅ!!とてもおいしいですぅぅぅ!!あなたは買うべきですぅぅぅ!!」


うるさい。


兵士も叫ぶ。


「治安は安定していますぅぅぃ!!安心してくださいぃぃぃ!!」


クセ強いな。


声伸びてる方向おかしいだろ。


少女が俺を見る。


「現在、感情が強調されていますぅぅぅ!!」


お前もか。


通りの人たちも止まらない。


「今日は天気が良くて最高ですぅぅぅ!!!」

「この価格はお得すぎますぅぅぅ!!!」

「人生が楽しいですぅぅぅぅぅ!!!」


発言の内容もポジティブすぎて怖い。


俺は頭を抱えた。


「なんで毎回“ちょうどいい”を通り越すんだよ!!」


少女が元気よく言う。


「バランス調整は未実装ですぅぅぅ!!」


知ってる。


「これは非常にフレンドリーですぅぅぅ!!」



俺は空を見上げた。


「この世界、ちょうどよくなる日は来ないのか……?」


少女が満面の笑みで言った。


「可能性は低いですぅぅぅ!!」


元気に絶望言うな。

最後までお読みいただきありがとうございます!次回、ラグ発生!?お楽しみに!

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