表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
番とは呪いだと思いませんか―聖女だからと言ってツガイが五人も必要なのでしょうか―  作者: 白雲八鈴
28章 穢れと鬼

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

898/904

887

「わかった!アレだろう?」


 シュロスは理解したと空間に手を伸ばした。すると、上下に五つ連結した陣が現れる。


 まるで魔術の陣の層と言っていい。それもその陣は全て別々のもののようだ。


「なんです?それ?」


 思わずシェリーは聞いてしまった。見たことがない形態というのもあるが、出現した陣が回転しているという異様さもあったからだ。


「言っただろう?陣を作るには決まりがあるってな」


 その決まりを作った本人が何を言っているのかということだが、シュロス自身は世界に影響を及ぼした自覚はない。


「一つだと、どうしても再現ができないからな。こうして複数の陣を使うといいんだ」


 そう言っているうちに陣の層の真ん中が光だし、何かが形づくられていく。

 その光っているものを手にとるシュロス。


「タタタタン!魂を吸い取るコテ〜!」

「全然似ていないのでマネをしないでください」

「きっつ!佐々木さんの突っ込みキツイ」


 シュロスは何かの口真似をしたらしいが、シェリーにバッサリと切られる。

 それも光の中から出てきたのは、武士が身につけるような無骨な鎧の手甲部分だった。それも醜悪と言っていいデザイン。


「炎王。全然伝わっていません。何かのアイテムを再現しただけになっています」

「うわぁ〜。物の創造ってなんかチート過ぎるのに、勿体ない」


 この場でシュロスの行動に対応できているのは、シェリーと炎王だけだった。

 何もない空間から物を創造する。そんなことは普通はできないのだ。


「法則を無視しすぎているのではないのか?」

「いくら陣を複数用いようとも物を創造することはできないだろう」

「うん。シェリーちゃんも困る理由がわかったよ。めちゃくちゃだね」


 魔導術を息をするように使える三人がありえないと意見が一致する。

 シュロスから基礎の陣形術式を学んでいるオリバーでさえ、法則を無視していると言っているのだ。


「やり直しです」

「え?何が駄目なんだ!鬼◯者といえばこれだろう!」

「そこから離れてください!」


 ゲーム脳のシュロスからゲームから離れろというのは難しい。そのシュロスの口からは剣がいいのか槍がいいのかとでており、武器の方向性に思考がいってしまている。


「シュロスさん。創った魔道具に浄化機構を取りいれたものがありましたよね」


 シェリーはシュロスの思考を元に戻すべく、話を続けた。


「どうしても途中で動かなくなったからな」

「それと同じ要領で常時装着者の周りの空気を浄化するとは如何でしょう?」

「それなら装着者を浄化しろよ」

「……」


 正論なのだが、装着者のラフテリアを浄化するとラフテリア自身が存在できるかどうかわからなくなる。

 そもそも魔人を浄化しようとした試しがないので、どうなるかがわからないのだ。


 だが、浄化した瞬間、人としての生を終えた者は朽ちていくしかないと、予想できること。

 死の神モルテの祝福は平等だという時点で魔人にも死があるのだ。どういう形か不明だが、ラフテリアにも死があるはずだ。


「陽子さん。ヘルプです」


 シェリーは魔石を取り出して、シュロスと話ができるもう一人の人物に呼びかけた。


『何?ササッち。魔導師長様とおバカのシュロス君なら何処かに消えたよ?』

「ここにいます。私では例えが出てこないので助けてください」

『ササッちが困っているということは、シュロス君かな?陽子さんも答えられるかわからないよ?』


 正論だ。陽子が答えられることは限られている。陽子の世界はダンジョンが全てだ。それ以外の世界は陽子にはわからない。


 ただ、その陽子の世界には王都全土が含まれているのだが。


「ラフテリア様から漏れ出る力の制御を、白き神からシュロスさんにお願いするように言われたのです。ですが、制御できる量ではないので、外に出ている力のみの浄化をお願いしたら、本人を浄化しろと言われたので……」

『はは〜ん。理解してくれないって感じ?これだからお馬鹿なシュロス君は困るよね?』


 陽子は瞬時に理解した。シェリーが何に困って自分を頼ってきたのだ。


「本人がここにいるのに、二人して俺の悪口を言うなんて酷い」

『陰口よりいいと陽子さんは思うよ』

「どちらも同じだ」


 お馬鹿と言っているのは陽子だけだ。それにシェリーの塩対応はいつもと同じなのだが、シュロスからすれば、どうどうと悪口を言われていると感じているらしい。


『陽子さんが、シュロス君の好きな漫画で例えよう。超サ◯ヤ人はいい人だけど、周りのオーラって邪魔じゃない?それ取っちゃうってどうよ』

「それ、ただのサイ◯人だ!」

『そうそう。普通のサ◯ヤ人にするんだよ』

「うわぁ〜。陽子さん。非道すぎる」


 陽子の言葉にシュロスは頭を抱え、困惑をあらわにした。だが、シュロスには意図は伝わったらしい。


「シュロスさん。ペンダントの形でそれを創ってください」

「陽子さんも佐々木さんも酷すぎる!超サイ◯人を愚弄しているじゃないか!」

「いいから作れ!」


 シェリーはグチグチというシュロスに向かって命令するのだった。



いつも読んでいただきありがとうございます。


ちょっと二週間ほど投稿ができるかどうかわかりません。週一は投稿したいと思っていますが……更新がなければ、書く時間がなかったのだと思っていただければありがたいです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ラフテリアが例えにサ◯ヤ人扱いされ 想像したらギャプにリアに吹き出しました。ฅ^•ﻌ•^ฅ グフッ( ̄ー ̄)、、思い出し笑いしそう(・∀・)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ