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人魚姫は足をすてる

作者:ニワトリ
生まれつき体が弱いシェルローザは、空気の良い場所で療養するために都会を離れ、人口五百人程度の常夏の島へとやって来た。付き添いには執事と主治医。しかしろくに学校にも通えず、ほとんど運動もしたことがない彼女は、場所を変えたところで自分の病気は治らないだろうと悲観していた。
ところが島で天真爛漫な少女ベルと出会ったことで、シェルローザの心に少しずつ変化が訪れる。はじめは自分と正反対のベルに戸惑っていたが、自分の元へ訪れて集めた貝殻を見せてくれたり、島での冒険譚を話してくれるうちに少しずつ好きになっていった。都会の学校で自分はきっとみんなから忘れられていると話したとき、ベルは言った。「人魚姫みたいだから、簡単に忘れないと思うけどなあ」と。シェルローザはその言葉を頬を染めて聞いた。
シェルローザが島に来て一ヶ月半が経った頃、港町で祭が催された。ベルに誘われて祭に参加したシェルローザは、その時初めてベル以外の島の子供たちと会う。健康な彼らを見て、シェルローザは自分の体質に劣等感を抱き、ベルの友達にふさわしくないと感じてしまう——。

※この小説はpixivにも掲載しています。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12094127
陸の人魚姫
2019/12/27 12:20
出会い
2019/12/27 12:25
人魚姫の解錠
2019/12/27 12:31
貴方の世界
2019/12/27 12:32
本音が裂く
2019/12/27 12:35
バリケードの中
2019/12/27 12:36
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