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十ひらめ 冬の日のうすいころもの布のはし(ゆきは)
北の土地に風が吹く
気高く静かに笛を吹く
枝葉の白を高く積み
斃れた躯にいつか落とす
父さんの唄は少し怖い
でも分かる風の乾きが
雪はたくさんの水なのに
氷は止まった水なのに
凍えた動物達を硬くする
爛れも臭いもなくす風
綺麗に塵へ還してくれる
我らはそうならぬように
父さんの声が少し怖い
でも分かる冬の厳しさ
街に屋根がある筈なのに
人が居れば暖かいのに
私の袖の紐が切れた
隙間から風が巻く懐へと
この暮らしに疑いを
母さんに会いたいと
けれど父さんは気付く
絞り紐をすぐに直す
いつも私を見ていてくれる
私の心を覆ってくれる




