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水茎はわらいなく  作者: いすみ 静江☆須能 雪羽(二名)
第二章 雪の言伝
34/48

一ひらめ 雪の証(こゆき)

ラナ

天の父に祈る


雪の音

この世にあります


聞こえなかったら

心に毒を持つ


父さん

私は祈ります


ククク

ククク


ラナの目は

見えない


父を亡くしたショックで

瞳の働きが止まってしまった


父は

たちの悪い風邪だった


娘を思い遣り

移るからと


母やラナと

離れて寝ていた


それを知った

ワタワーズ


心寒いラナへ

結婚を申し込む


亡き父ロージャン

銀山を持つ


これはまた

一山当てたと


ワタワ―ズ

山を嫁に貰うらしい


ラナ

君は知らないだろう


ラナ

俺の手の内にある財産を


掘れば掘る程銀の出る

魔女の巣くうホジロ銀山


さあ

折角の可愛い嫁よ


赤子の姿で

ワタワーズに抱かれよ


ククク

ククク


俺の銀山の書類を見たか

初めての嫁を見たか


こうも福が続くと

怖いものだ


ワタワーズ

偽装した相続の書類


見ました

銀山の


私への忠義のない婚姻

違法です


ラナ

どの目で何を見た


私を抱く

ワタワーズの後ろに


雪の音が

雪の音が


見えます


しんしん

しんしんしん

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