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水茎はわらいなく  作者: いすみ 静江☆須能 雪羽(二名)
第一章 青の手紙
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十五通目 辻のある風景(ゆきは)

賑やかな通りに人も車も行き交う

城下で一番の大きな辻に君は居た


いつも同じ場所に立って眺めて

誰もが楽しくと思っていたのか


まさかそれはあるまい

ふとした妄想に一人笑う


塗られた青はあちこち剥げて

集めた破片ももはや木くず


物言わぬ人形お前には命を与えた

人形作りとして最後の一作


あの辻をいつも見ていた

辻のすぐ脇の私の家で


窓越しにしか世界に触れられぬ

愛しく哀れな我が娘


街行く人は楽しそうだと

その風景が続くことを望んでいた


私は望みを叶えるために

お前を作った人形よ


優しき魂をその身に宿した

その辻を守るためにお前を置いた


少しなりと叶えただろうか

何もしてやれなかった幼き娘


君がくれた最後の手紙

私の涙で青く滲ませた


お前が朽ちる時は私も朽ちる時

君が木くずなら私も塵に

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