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十五通目 辻のある風景(ゆきは)
賑やかな通りに人も車も行き交う
城下で一番の大きな辻に君は居た
いつも同じ場所に立って眺めて
誰もが楽しくと思っていたのか
まさかそれはあるまい
ふとした妄想に一人笑う
塗られた青はあちこち剥げて
集めた破片ももはや木くず
物言わぬ人形お前には命を与えた
人形作りとして最後の一作
あの辻をいつも見ていた
辻のすぐ脇の私の家で
窓越しにしか世界に触れられぬ
愛しく哀れな我が娘
街行く人は楽しそうだと
その風景が続くことを望んでいた
私は望みを叶えるために
お前を作った人形よ
優しき魂をその身に宿した
その辻を守るためにお前を置いた
少しなりと叶えただろうか
何もしてやれなかった幼き娘
君がくれた最後の手紙
私の涙で青く滲ませた
お前が朽ちる時は私も朽ちる時
君が木くずなら私も塵に




