表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『初級魔術しか使えない俺が、なぜか最強に近づいている』  作者: 北こたろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/65

第一試練

その一言で。


 空気が完全に変わった。


「ここからが本題だ」


 フェンリルの王が言う。


 ユウトは身構える。


 だが。


 王は動かない。


「お前は勘違いしている」


「何をだ」


「試練とは戦うことだと」


 一瞬だけ間。


「違うのか?」


 王は首を振る。


「戦うだけなら祖父もリシアも先へ進めた」


 ユウトが黙る。


 確かにそうだ。


 二人とも強かった。


 だから。


 戦闘試験なら失敗するはずがない。


「なら何なんだ」


 王は答えない。


 代わりに。


 空を見上げる。


「見ろ」


 その瞬間。


 世界が変わった。


「!?」


 森が消える。


 王も。


 じいちゃんも。


 消える。


 気付けば。


 ユウトは村の中に立っていた。


「ここは……」


 見覚えがある。


 さっき見た場所だ。


 じいちゃんが村人を助けた村。


 その時。


「助けて!」


 悲鳴が響く。


 ユウトが振り向く。


 子供がいた。


 魔物に追われている。


「っ!」


 反射的に走る。


 だが。


 次の瞬間。


 反対側からも声が聞こえた。


「誰か!」


 今度は老人だった。


 倒れた家の下敷きになっている。


 そして。


 さらに遠く。


 魔力の爆発。


 複数の人がいる。


 全員は助けられない。


 ユウトは足を止めた。


「え……」


 心臓が鳴る。


 嫌な予感がした。


 王の声が響く。


 姿は見えない。


 だが。


 声だけ聞こえる。


「選べ」


 ユウトの顔が強張る。


「まさか」


「祖父も」


「リシアも」


 一瞬だけ間。


「ここで選んだ」


 村の悲鳴が響く。


 子供が泣く。


 老人が助けを求める。


 時間が無い。


 ユウトは拳を握った。


 そして。


 王の最後の言葉が響く。


「これが第一試練だ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ