表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『初級魔術しか使えない俺が、なぜか最強に近づいている』  作者: 北こたろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
32/65

エルフの里

部屋が静まり返る。


「今夜は眠れんぞ」


 長老の言葉だけが残った。


 その時。


 コンコン。


 もう一度、

 扉が鳴る。


「……俺だ」


 低い男の声。


 レオンが少しだけ警戒を緩める。


「実戦教師か」


 扉が開く。


 入ってきた教師は、

 部屋を見るなり小さく息を吐いた。


「やっぱりここか」


 その視線が、

 長老へ向く。


「学園長がお呼びです」


 一瞬で空気が変わる。


「こんな時間に?」


 ガルドが呟く。


 教師が肩をすくめる。


「あなたが学園に来てるなら、顔くらい出せってさ」


 長老が小さく笑う。


「相変わらずだな、あいつは」


 教師が苦笑する。


「まぁ学園長ですから」


 長老は静かに立ち上がる。


「……では行く」


 それだけ言うと、

 長老は教師と一緒に部屋を出ていった。


 扉が閉まる。


 一瞬だけ静寂。


「……なんか凄いことになってきたな」


 ガルドがベッドへ倒れ込む。


「エルフの長老に」

「フェンリル」

「加護」


「情報量多すぎるだろ……」


 レオンは腕を組んだまま、

 静かに息を吐いた。


「今日はもう寝ろ」


「寝れるか?」


「無理でも寝ろ」


 その時。


 子フェンリルが、

 普通にベッドへ飛び乗る。


「グル」


「お前まで寝る気満々かよ……」


 ガルドが笑う。


 少しだけ、

 部屋の空気が軽くなった。


 でも。


 結局その夜は、

 なかなか寝付けなかった。


     ◇


 次の日。


「……は?」


 思わず声が出た。


 学園長室。


 朝一番で呼び出された理由。


 それが。


「エルフの里へ行ってこい」


 だった。


 学園長は静かに椅子へ座っている。


 でも。


 長老の姿はもう無かった。


「長老は?」


「夜明け前に戻った」


 学園長が静かに言う。


「必要以上に学園へ残る気は無かったらしい」


 なんとなく、

 長老らしいと思った。


 その時。


 学園長が小さく息を吐く。


「本来なら学生を外へ出すつもりはない」


「……」


「だが、お前の加護は特殊すぎる」


 視線が剣へ向く。


「人間側に情報が少ない以上、エルフ側の知識を借りるしかない」


 一瞬だけ静かになる。


「期間は未定」


「里で加護について学べ」


 その時。


 学園長がもう一枚の紙を見る。


「それと」


「同行者だが——」


 コンコン。


 扉が開く。


「失礼します」


 入ってきたのは、

 リアだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ