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第62話・鏡よ、鏡・力試す、『あの一日の再演』、その三、タコを焼ければたこ焼

第62話・鏡よ、鏡・力試す、『あの一日の再演』、その三、タコを焼ければたこ焼


==========

――陽葵彩音の場合――


「おおー、かっこいい開戦宣言じゃない~。思いつきで言ってるの?」


彩音たちの登場で変数が増え、タコの動きは一時的に混乱している。


「――――!」


そのまま重くて魔人暁の鎖で作られた大槍が命中し、山のようなタコがふっと飛んだ!


さすがタコ、色が少し変わっているけど、完全に沈黙しているな~!発声器官はないのかな?もしその触手がいないの方は良いかも~?切るぞ~、あ、再生できるから切れないようね~


でも――


「うおお~!これこそが怪獣映画で見たいものです!!」


「彩音……マイスターちゃん、今は感心してる場合じゃないから、早く追撃しよっよー!」


「先輩たち、うちはどう変身すればいいですか?」


いかんせん、今は芸術鑑賞の場合じゃない。なら――


「うん、追撃しよ~!今は模擬だから本名で呼べばいいのよ!奏ちゃんは祈りでサポートして、ついでに閃光で目潰ししてください!葵ちゃんは……今はデフォルトの魔法少女モードでいい。力を温存して、目を潰した後の火力は頼むよ~!」


「分かりました!《光加護で、身体能力を上昇せよ》、《光の鎖で、神敵を邪魔する》」


「そのままでいいですが?わかりました!トオーー!!」


葵ちゃんはかっこいいポーズで飛んできて、上からステッキを振り、ふわふわした斬撃を放ってタコにダメージを入れる。


でも、その飛んだポーズと声は魔法少女より、特撮ドラマに近いんじゃない?


まあ、それはそれで。葵の攻撃で不快にされたタコは触手で攻撃してくるけど、光の鎖が具現化されて、その行動を邪魔する。


うんうん、上手く彩音からその注意力を逸らせたな!


こそこそ、混沌のように這い寄る……


これは新たに披露する魔法、『ボディペイント』だ!顔料を全身に塗れば、カメレオンのように環境の色に溶ける!


……この距離でいい?急にドカン!


豪勢に触手の上を飛んで走り出し、水彩絵具の槍を振り下ろす!


うねうねして走りにくいけど、足場の悪い場所で創作するのはよくあることだ――さらに奏ちゃんの支援があるなら、これは朝飯前!


「紋様は絵に!――その目の紋様は彩音の色に染まれて、『塗り潰し』」


このタコは再生できるから、貫通の絵じゃなくて、別の絵でその視野を狭める!


「テリャー!テリャー!テリャー~!これで最後、フルコンボ!触手一本の視野が潰れた!」


このまま頂点へ登るつもりだったのに、焼け跡の黒い鎖がタコの頭に飛んできて巻きつき、地面へ縛りつける。


「うわ!?急に鎖が飛んできて、黒い火に燃やされた!?奏ちゃん、着地お願い~!」


「急に無茶な……えいー!《光よ、足場に成れ》、それに閃光注意!《光の爆発で、敵の視野を破壊して》」


「ナイスタイミング!奏ちゃん!」


よし、墜落した彩音の下に黄金色の光の足場が現れた。あそこで少し休憩しつつ、頭に強い光を遮断する兜を具現して――


「次の腕、足?……とてもいいから、あちへ跳んで~!」


それもそうだ、うっかり忘れてた。魔人暁もタコと戦っているから、そちらの攻撃は彩音たちを狙わないけど、波及を考えないとダメだな~


なら頭はあちに任せて、腕専念するわ~!


奏ちゃんの魔法で、タコの周りに目と目の紋様が同時に光の玉となって現れ、強い光と共に爆発して大ショックを与える。


ふふぅ~!たとえ予知ができても、視野を潰されて動けないなら、ただの肉山みたい!


奏ちゃんの光が消えると、彩音はすごい動きであそこに着地!


「よっ~よっ~、タコさん?目の数は足りてる?この彩音が潰して行きますよ!」


そしてもう一度触手の上を走り出しながら、塗りつぶしていく。





*





「これで最後!ミッションコンプリート!」


やあやあ、途中で危なかったな~。さすがにタコという軟体動物だった。彩音を振り払えないと分かると、触手を変形させて邪魔してきた。


時には壁で進行を阻害するけど、その時は絵で切断する。時には足元に針を生やすけど、跳んで奏ちゃんのサポートで返していく。


ははは~!これくらいで彩音様の進行は止められない!


全ての目を潰し終えたタコは地面に落ちてきたので、奏ちゃんの元へ集合する。


「彩音ちゃん、事前準備はもういいですか?」


「もち~!」


奏ちゃんの問いに親指を立てて答えた。


次は、天空でタコを邪魔している葵ちゃんに、作戦が次の段階へ移行したことを教える。


「葵ちゃん!最大火力を用意して~!」


「邪魔はもういいんですか?分かりました!でも、あれを使うに時間が必要で……何があったでもわかりませんよ!」


葵ちゃんはそれを答えると、どこかへ飛んでいった……まあ、きっと約束した狙撃地点だろう。


「奏ちゃん、フィナーレに行こ~!」


「うん、分かりました!せい~の~!」


彩音と奏ちゃんの息を合わせて、最大火力で来る。


「天から罰を下せーー《かの者に神罰》」


天空から巨大極まりない天の剣が、火光に染まり夕焼けのようになった暗雲を引き裂き、山のようなタコの魔物へと降り注ぐ。まさに天罰と呼ぶにふさわしい光景だ……後で絵に描いておこう。


「タコさんは彩音の顔料に染まってますね。あれは全部火の絵だよ~『作品名:タコを焼ければたこ焼き』~!」


彩音の魔法が発動すると、先に目を塗りつぶされた場所から火が具現化された……あれは普通でつまらない火ではない。特別に絵巻のような鬼火の形に描かれた蒼い火が燃え上がる。


「ハハハハー!天罰と火の中に踊れ踊れ、彩音の芸術を完成するために踊れ~!ガハハハ~!そう、その生命力こそ彩音が完成したい絵だ!これを完成すれば、きっとマイスターとして次のマスターピースを創れる!」


「その……それに、マスターピースなら、あのような冗談みたいな名前でいいんですか?それに、彩音ちゃんはなんだか悪役みたいな発言をして……そう、まるで芸術のためにどれほど残虐なことでもやれる芸術家みたい……」


「ハハハハ~、奏ちゃんも共著者なのにわからないのかな?その画面に写っている、まだ生存する八本の手足から放たれない生命力、声が出られないから音のない悲鳴、まるで天罰を具現化した光の剣……彩音たちと魔人暁と共に四人が創れる芸術品を~!」


「えぇぇーー!?わたくしもですか!?彩音って魔物に対して容赦がないな……」


「あれは~、魔物というものは全部芸術のために死んでくれ。特に人を殺すやつは全部死ね。それと、トレントと触手を持つものは全員死ね。」


そう、こいつはタコだから触手も持っている。別にあの雪山のトレントのようなクズみたいな腐った殺人趣味じゃないけど、効率的に殺人をするのは同じ。だから、このような汚いものを芸術素材に使ったのは一番良いことだったな~


「あっ……はい。この話題を出したわたくしの悪いです。本当にごめんなさい。」


「まぁまぁ、過去は変わらないから、気にしないでくださいよ~!それは別に言っちゃいけない話題じゃないさ~!でも、この芸術品の完成には、あと最後の『ピース』が足りないだーーやって見せろよ、彩音たち誇り高き後輩、葵ちゃん!」


葵ちゃんはきっと彩音の声が聞こえない距離にいるけど、そう言うと同時にあのタコの丸い頭が砲撃を喰らい、粉々に砕け散った。


一秒後、衝撃が周囲に響き、彩音と奏ちゃんは衝撃で吹き飛ばされ、瓦礫に激突するまで止まらなかった。あれは魔力のない普通の瓦礫だから傷はない。


「これ、やり過ぎじゃない……」


「あぁ~、跡も残らないで残念でした……だから葵ちゃんは宇宙戦艦の主砲を使うことにそんなに反対したんだ」


しばらくして、未来風な白きセーラー服の葵ちゃんが焦った様子でこちらへ来た。


「葵ちゃん、こっちです!」


「やーほー!すごいトドメでしたよ、葵ちゃん……少しだけ驚きましたけど、ナイス一撃でした!」


「先輩たちは無事ですか!?だから火力過剰って言ったのに……今のうちも魔力不足で頭がくらくらする……今も倒せるかも。魔人組の方はどうですか?」


「それはですね、なんだかタコが死んだ後で、魔人暁は鎖で自分をぐるぐる縛って、ミイラみたいになってるな~!彩音たちも早くいきましょう~!」


少し離れた場所で、魔人暁も暴れるのを止めたため、そのような形になっていた。


でも、暴れるのが止まったから、残るのはその過剰な魔力を吸い出すだけだな!


この楽しいボーナスタイムへ、早く集合しに行こう!

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