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第42話・建て直すの日々・劫火の魔女④

第42話・建て直すの日々・劫火の魔女④


==========

あのわけのわからない幻視に映る画面は、目の前に広がっていた――


天空から天火と共に火炎の流星が地面に降り注ぎ、大地は炎の海と化した。


想像以上の、煉獄のような灼熱地獄の光景だった。


複雑で神聖な魔法陣が宙に描かれ、天を貫く「四つ」の炎の柱がそれを支えるようにそびえ立つ。


まるで火の神殿のような空間で、ありとあらゆるものが灰すら残さずに燃え尽きていた。


オレの目が追いきれないほどの激闘の果て、もう一人のオレはここにいるみんなと増援で来た魔法少女たちと共に、その神殿の外――万物を焦がす熱風が届かない遠距離で魔女と対峙していた。


見たこともない姿の剣を持った残桜は無傷だったが、他の全員――ドクターも含めて――程度の異なる焼け跡を負い、ボロボロの状態だ。

そこにいたオレも、片腕しか残っていなかった。


そして向こう側には、青白と赤の火に纏われたドレスを着た、楽奈の身長と似た背の低い黒髪の幼女。


残桜が言っていたのとは逆に、感情の欠片もない冷たい表情で、赤い瞳がこちらを睨みつけている。


彼女の頭上には、天使に対して大きすぎる火の光輪が高速で回転していた。


周囲には無数の火の剣が浮遊し、素早く複雑な列を成している、あの紋様はまるで魔法陣のようだ。


「ここは煉獄――」


無機質で透明感のある詠唱と共に、明らかに大技の前の揺らぎが生まれた。


しかし、全員が灰に帰る画面は来ない。


0時の鐘の音と共に、何かの破裂音が響いた――


回転していた光輪が消え、魔女は糸が切れた魂のない人形のように無力に地面へ墜ちた。


火の神殿もゆっくりと破砕を始めた。


その結末に辿り着いた原因は、あの完成――





「……『焦天蓋・灼天神殿』、あの魔法の完成を止めないと……は!?これは、一体!?くっ、頭が痛い……」


脳がぐちゃぐちゃに掻き回され、何かの情報が無理やり頭の中に詰め込まれるような感覚がまだ残っている。


頭の後ろに心地いい柔らかい感触と背中に感じる砂の感触って……。


「オレは……いつ倒れたんだ?」


ぼやけた視界が回復すると、そこには青い空と、上から心配そうな顔で覗き込む雪菜がいた。


「お兄さん!!意識が戻って良かったです。わたし、わたしたちは凄く心配してました!でも、どうして倒れるの……あと、その『しょうてんー』ってのは一体……」


「ふふ~フランの祈りを加えた人工呼吸の効果だな!まあ、魔力がドレンされすぎて魔人化が解除されたみたいだな~」


「あの、言いないでください、恥ずかしい……」


騒がしい会話の声で頭がまだ痛くなるけど、オレの意識は次第に鮮明に……って、これは膝枕じゃないか!?


「その、とりあえずオレはもう大丈夫ですから、オレを起こしてくれないかな?」


「はい、無理はしないでね。もし噓なら、武力行使で強制的に休ませるよ?」


「は、はい、瞳の光を消さないでください、怖い……」


上から見下ろす目は本気だ。具合が悪いなら大人しく休んだ方がいいけど……先に見えた「幻視?」と呼ぶべきものを伝えなければ。


オレは雪菜の膝枕から体を起こし、周りの人を見回した。


彩音と奏は近い場所でオレを見守り、少し離れた場所では楽奈と……ゲームキャラのような、杖を持ったヒーラー姿の葵がいた。


あの姿に変身した葵は治療魔法が使える。特訓の頃によく世話になった。どうやらオレの状態はかなり悪かったらしい。


その時、残桜がオレに近づいてきた。


「それで、その何か言いたそうな顔をしているの。きっとその前に倒れた、あの覚醒したような言い方と関係あるだろうの?」


「はい、その前にオレはどれくらいの間意識を失っていたのですか?」


「そうね、五分くらいの。」


幻覚の中の体感時間は一時間くらいだったのに、それは思ったより短い時間だった。


「わかりました。みんなに心配かけてごめんなさい、オレはもう大丈夫です。……みんなに聞きたいことがある。それはただの幻覚かもしれないけど、オレは気絶した頃にとある光景を見ました……」


こうして、オレは目に見えた光景をみんなに話した。





*





オレの説明で、みんなの表情は半分が困惑、半分が真剣に考え込むものになった。


「『そのまま待っていると、自分たちは増援と共に正面の戦いで魔女に負ける前に、0時になると魔女は勝手に死にましたの』……それはお前が言いたいことですの?」

「信じがたいことだが、それはオレの目に見えた……」


自分が言うほど、どんどんわけがわからなくなり、自信が動揺に変わっていく。


「『予言』……自分の知りたいのはそのようなことができるから信じるの。でもこの予言の種類は、自己成就的な予言ではないみたい、確定した未来ではないなら、可能性の未来の?あれはお前の魔法じゃない……なら、これは他者の干渉かもしれない、心当たりがあるがの?」


他者の干渉?


そう考えると――僅かな一瞬で、多重のノイズに隠れた翼を持つ少女の姿が浮かび、そして風化するように消えた。


「んー、予言できる存在は知りませんけど……あと、根拠のないけど、とある魔法の情報が頭の中に現れた。その魔法の名前は『焦天蓋・灼天神殿』、なんか事前準備が必要みたい、その条件は『炎の柱』を四つ作ること。その魔法は完成したら、陣地の中は耐性を貫通する高熱の煉獄になる、術者を先が言ったように天使みたいな強化状態になるらしい」


あれは頭の中に無理やり詰め込まれたから、上手く言語で話せないけど、大体はこれだけだ。


全部聞いたドクターは、この支離滅裂な言葉を整理した。


「そうか、だから魔女は動けないのはこの原因だ!暁くんに見えた光景と、この魔法の情報で、僕は大体わかりました!『焦天蓋・灼天神殿』という魔法は僕たちの心像領域共鳴と近いタイプ、周囲の空間を自分の配下にして結界魔法だ!効果はそう、炎上エリアと火属性強化と……僕も焼けるなら火無効化の耐性貫通?そして、最も重要な効果は神殿の形で、範囲は極めて限定的だったけど、と~っても狭い結界内で神格を得るだろう!」


「神格って、あれは本当に一つの魔法でできることですか!?」


「うん、この土地に八百万の神々の伝承があるから、条件は少し緩くなる。キミに見えた光景が正しいなら、高い確率で神格だろう。今の子は知らないけど、大昔魔物災害が始まったばっかりの時は本当に災難だったぞ?他の場所は知らないけど、日本は妖怪と神格を持つ魔物が百鬼夜行、僕たちは何度も神殺しをした……原初のみんなさんが揃えば解決できるけど、時間制限が刻まれた以上なら、その前に止める方が良いさ!神格はともかく、そのルール違反の強力効果を作れる縛りは『儀式のように次々四つまで火の柱を作れる』だろう、きっと時間と魔力は沢山消耗するから、易い発動条件じゃないです!まあ、儀式魔法は大体そうだったからな!あくまで簡単に推測するだけ、正確はどうかわからないぞ。」


「その魔法、止められないと――」


「でも、あの魔法は、何だか穴だらけですね。……儀式と結界が混ざってるから、長い時間でようやく発動するも動けない。情報が漏れたなら、どれほど強力でも妨害されたら展開ができず、話にならない。何故か耐性貫通が付いている、普通なら更なる火力を上げる方に効果を上昇するのに……魔法が相手の耐性で防御されたトラウマかな?自我が混乱された魔女に創られた魔法だから仕方ないが~是非魔女ー、久那ちゃんを救出して、その魔法が更なる便利へ共に改造するの欲しい、ワクワクするです!」


オレの言葉とドクターが整理した情報で、張り詰めた空気が漂っていた。


「すまないなフランちゃん、どうやらその後回しの提案はダメみたいの。」


「はい、今の状況で、わたくしもよく理解しました。いまのメンバーで共に戦いましょう、です!」


奏は納得して、闘志を燃やしたように目を輝かせる。


残桜は話題を続けた。


「そして、魔女が死んだ原因に自分の心当たりがあるの。あのコウモリの魔人のことは覚えるの?」


「うん、あれはオレたちがこんなに長い間休憩する元凶だから、覚えてる。みんなもそうだっただろう?」


全員はオレの言葉に頷いた。


「あいつはもう死んだの。その死んだ瞬間に自分も余波を受けたから分析できる、あれは魔法の定時爆弾『遅延発動・砕魂』だの。文字通りの魂そのものを粉砕する性質が悪い魔法だの。同じ組織のやり方なら、そのような魔法は魔女……久那ちゃんに付けられたと考えるのは正しいだろうの。」


「魂を砕ける」、それを聞いた楽奈は感情的に残桜に尋ねた。


「……!対策方法はありますか!」


「うん、安心しての。それを知っていた以上、対策方法はバッチリ。発動前に『身替りの符』を付ければ大丈夫ですの。この後は危険任務だから、全員に……そうね、今の状況は三枚をあげるの。体に好きなところへ付けてください、これだけで効果は発動するの。発動条件は『致命傷を受けた』、誤作動はしないの。」


残桜が全員に符を渡す。この形は……紙人?


「それで、作戦期限切れの0時前に久那を元に戻す頃、一番近くのやつは残された『身替りの符』を一つ付けてくれの。」


「……うん、心得た。」


全員は残桜から渡された「身替りの符」を持って、それぞれの身体に付けた。


楽奈は大事そうにその紙人を握り、ローブの下、自分の体にそっと押し当てている。





*





「これで話題はまだ元に戻された、誰かがその火に道を開く提案があるの?」


まだ考えがまとまっていない葵は苦悩の表情を浮かべ、それ以外の全員は無言でそれを否定する。


「その、オレは自分の魔法を使って、封印効果がある鎖を全身に鎧のように纏い、周囲に魔力を燃やす黒炎を燃やして、一人で特攻して魔女を火の柱から連れ出すのはどうか?」


その時はオレは良い案だと思ったけど……


「お兄さん、あれは本気に言うなら本当に強制休ませるよ」


「マイスターも同意見だ。その提案は話にもならない、F-」


「その、バカなことは言わないでほしいです。」


「……ぼくに無謀に言ったばっかりなのに、自分はそう言うですか?」


「そ、そうですね、うちもそれは悪い提案だと思うだー。うちは早く対策できる変身対象を考え出すから、ね。」


……一致団結で反対された。


雪菜は拳を握って物理的にオレを寝かせようとするかのような様子で睨み、楽奈の変わらない表情からはジト目で痛い視線が投げかけられ、他の全員がそれぞれの言葉で否定する。


「はい、反省します……でも、これでどうすれば良い?」


仕方ないからオレたちはここで一番強い原初組、残桜とドクターに視線を向けた。


「ってね、残桜ちゃん~後輩のみんなさんはこんなに努力して考えましたぞ、それに0時の時間制限があるし~ぼくが連れた魔道具はこの状態を解決できるものはなくて~勘弁して解禁するのはどうですか?」


ドクターはにやりと悪い笑みを浮かべ、残桜に話しかけた。


解禁?それはどういう意味かわからないけど、残桜はかなり嫌な表情を浮かべ、これは彼女にとってやりたくないことだとわかった。


「ドクター先輩!諦めないでくださいの~他に解決方法はあるだろうの?いつものような秘密道具を持ってますだろうの?」


本当に嫌そうに、残桜はドクターの手を握って期待する。ここまで足掻く残桜は初めて見た。


「その答えは……NOだ!本来であれば秘密のアジトを破壊するつもりでしたがら、ぼくが連れ出す道具は罠感知と罠対策のものとか、狭い場所用の魔物をぶっ殺す武器とか、対人武器とか、ついでに個人用の決戦装甲、そのような道具だけだから……無理です!大丈夫心配しない、魔女と戦えるからさあ~でも彼女を炎の柱の中から連れ出す任務は任せてくれよ!」


ドクターの言葉で残桜は打撃を受けたような顔になり、最後の希望で楽奈の肩を掴んで揺さぶった。


「……うわー、どうしたー」


「久那ちゃんはシャドウちゃんと知り合いな子だから、きっと何かのヒントー」


「……それはない。施設の中で毎日の戦闘テストする時は一人ずつ次々と連れ出され、生活空間は戦闘禁止だった。あと、あの時のぼくは魔法の存在は知りませんでしたから、ずっと彼女はぼくの影と似ている火を操る超能力みたい。……そうね、ぼくが知っていたのは彼女は身体を炎に変えるとすごい火を放出することだけ。」


残桜は錆びついた機械のような動きで、楽奈の肩を放した。


「そんな……のー。……符は……ダメだ、対火特化の鎮火符も効果が足りない、殴れるなら何とかなるけど炎化で触れない……複数の符を繋げるなら……でも、本当に、仕方ないの?」


そのまま一分程度、葛藤と沈黙が続いた後、残桜は覚悟を決めた顔を上げた。


「もう、覚悟した?やあー、あの子は魔王と戦い以後の百年間に会えないから、さすがぼくも少々ワクワクするぞ!」


「その、残桜は無理しないでください。そうだ、ドクターは本部へ戻れて使える武器を持ち帰るはどうですか?」


オレはそれを見て声を掛けた。彼女が無理をするなら、別の方法は……


「いいの。心配してありがとうの。それは別にリスクや対価があるものじゃないの。ただ、感情的にできれば使いたくないだけ。今はそれを気にする場合じゃないからの……全員聞いての!この後自分が言ったことは忘れての!」


そして、残桜は全員を見回し、断固とした表情で宣言した。


でも残桜、あの言葉は逆効果じゃないですか?


「へえ~でも、そう言うとマイスターたちはどんどん気になるだよ~ねえ、みんな」


「そう、ね。わたしも少し気になるです。」


「すみませんでしたけど、わたくしもそうです」


「うちも少しー」


「……久那ちゃんが助かるなら、別に良い。」


全員の言葉を聞くと、残桜は聞こえなかったふりをして、急に凛々しくてカッコいい表情になった。


両手をまるで見えない剣を握っているかのように胸の前で突き出す。


「ああもう、聞こえないの!良いから、これはただの封印解禁の呪文みたいだからの……『我こそ運命に選定されし勇者。ここで魔王を必ず滅殺するに誓うーいでよ《聖剣ル・ルファ》』……はあ、あのクソ野郎はややこしい解禁呪文を設定したで、死んだも自分にイライラする、の!」


なんだか残桜らしくないセルフツッコミを言いながら、握った拳の中から目に眩しい金色の流光が放たれた。


そして空中に何かの形を描く。


まるで変身のように光が収まると、彼女の紅と白と金の三色和風巫女服の上に、西洋風の銀と蒼の金属鎧が溶け合うように融合した。


違和感のない調和で、彼女にぴったりと似合う特別な服装だった。


最も目を引くのは、彼女の手に現れた赤い宝石が付いた、蒼い糸が表面を走る銀い輝く騎士剣――



『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』

『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』『やっと会えてました勇者様、私はずっとこの日に待ってました』



「な、なにこれ!?」


知らない声が頭の中に響いた。


多重な声がエコーのように重なり合い、一つの意味を表示する。


周囲の悲鳴と頭を覆う動きを見れば、これを感じたのはオレだけじゃないとわかった。

この日は一体なんだ、勝手に頭の中に影響される体験が多すぎる。


「ルファ、静かにしなさいの。その思念波は強すぎて周囲に巻き込まれたの。」


そう言いながら、残桜は聖剣を軽くノックした。


すると一気に静かになった。


『すみません勇者様。百年間に使えないから出力が間違いましたです。私を呼ぶのことは、勇者様は私の存在を許してくれましたに理解できるはよろしくでしょうか?』


「……お前はあの魔王野郎の眷属だったの」


『はい、今さら隠す必要性はもうないです。おっしゃる通り、私は「魔王、《選定》のアウグロス」の選定により、「勇者の聖剣、中に宿すの精霊」の役目に選定された元魔剣系魔物です。シナリオで勇者様の仲間役で共に魔王様を討伐に必要な力を与える。でも、与えた役目以上、私の意志も勇者様の味方に決めました。』


「……そっか、ならこの後はお前に活躍する舞台があるから、覚悟しての。あれはきっと火の四天王と似ている激しい戦いだろうの。みんなに紹介するから、精霊の姿に変わっての。」


『かしこまりました、仰せのままに勇者様の力に成る。』


残桜は聖剣との話が終わると、剣は光の粒子に形を変え、髪色が銀色から徐々に蒼色へ変化した。


蒼い糸の紋章が付けた白い布に組み合わせた奇妙な服装の小さい女の子が現れ、残桜にべったりと寄り添う。


「残桜さん、先の対話でこの子は……」


「はい、紹介しますかの。この子はル・ルファの。詳しいのは略して、自分は勇者として先輩たちと冒険するの……仲間ですの。聖剣の精霊みたいな存在、こう見ても相当に強力な武器ですの……自分はあの忌々しいやつに与えた勇者の力を使いなら必ずこいつを呼び出す、けどそうするとあの魔王野郎の魔力が感じて、更にあの頃の事はもう一度思い出すから本気に使いたくないの」


『聖剣ル・ルファと申します、よろしくお願いいたします。商人様もよければ、もう一度お願いします。』


ルファは礼儀正しく自己紹介した、大人し普通ないい子のような。ドクターは軽く手を振る。


「おお、お久しぶりだな、ルファ。ここは魔王の領域じゃないから、僕はその与えた力がまだ持っているけど、もう商人のじゃないだぞ!ドクターに呼べば良いさあ!」


『はい、わかりました、ドクター様。他のお方は勇者様今のお仲間ですが?騎士様、吟遊詩人様、人形姫様はいないみたいです』


「他の先輩たちはここに居ない、別行動するの。」


『かしこまりました、今の仲間たちは記憶しました、「勇者のカリスマ」の対象に強化されます』


うん、吟遊詩人は音羽だろう、騎士はまだ出会っていない正義の魔法少女だろう、人形姫は誰だろう?


戦闘が終わった後に時間があれば聞こう。


簡単にルファと自己紹介をした後――


「銀、蒼、騎士……ああー!!!うち、この場に適合のキャラクターが思い出した!」


ずっと静かにしていた葵が大声で叫んだ。


彼女が言ったことは、彼女がこの作戦計画に重要な役を担うことを意味していた。


……



こうして、すべての準備は完了した。


ルファも聖剣に戻り、勇者形態の残桜に装備された。


転移符で海の島から廃棄工場に戻ると、そこでは魔女がもう第二本の炎の柱を作っていた。


時間帯は既に黄昏なのに、火の海で昼のように明るい。


「うん、一本作る時間は30分だけかな?手遅れまでに残された時間は1時間だな!」


ドクターは相変わらず明るい声で全員の緊張を少し緩めた。特に作戦の中心に立つ葵の肩がほんの少し軽くなったようだ。


「全員は身替りの符をはっきり付けてますがの?作戦開始したら、絶対に己の符陣に注意して、鎮火符と繋がった符の保護でその熱風の中にも戦えるだろうの。それじゃあ、コードネーム『劫火の魔女攻略戦』を始めるの!」


全員はそれぞれの表情で、しかしそれは覚悟を決めた決意の顔だった。


そして、作戦の中心としての葵は火の海へ一歩踏み出した――

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