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最強ツンデレ闇令息に近づいたら溺愛されました  作者: Karamimi


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第93話:学院側のサプライズ

「「「「サターン様(殿)マリオネット(様)、卒業おめでとうございます」」」」


 そこにいたのは、かつてのクラスメイトたちを始め、貴族たちだ。ホール中を埋め尽くすほどの沢山の人たちが、集まっている。


「これは一体…」


 何が起こっているのだろう。私もサターン様も理解できずに、固まってしまった。


「マリオネット、サターン様、卒業おめでとうございます。今日あなた達が卒業証書を取りに来るから、集まれる人は集まってほしいと貴族学院側から連絡がきたの。


 まさかこんなにたくさんの人たちが、集まっているだなんて。あなた達、人気ものね」


 そう言うと、レアがウインクをした。既にお腹も目立ち始めているのに、わざわざ来てくれた様だ。


「それでは卒業証書授与式を始めます」


 園長先生が壇上に上がる。


「サターン・ディーズ」


 サターン様の名前が呼ばれた。戸惑いながらも壇上に上がるサターン様、学院長先生からサターン様に卒業証書が渡された。そして私も名前が呼ばれ、卒業証書を受け取った。


「これで君たちも、正式に貴族学院を卒業した。おめでとう」


「「ありがとうございます」」


 2人で学院長先生に頭を下げた瞬間、大きな拍手が沸き起こった。


 さらに


「ディーズ公爵令息殿、命を懸けて我が国を救って下さり、ありがとうございました。あなた様は我が国を救って下さった英雄です」


「「「「ありがとうございました」」」」


 一斉に貴族たちから感謝の言葉伝えられた。さらに陛下と王妃殿下がこちらにやって来た。


「サターン殿、君が1人でマントレス王国の魔術師と国の為に命を懸けて戦ってくれた事、本当に感謝している。最悪マントレス王国に、我が国は乗っ取られていたかもしれない。


 ディーズ公爵伝いに、我々王族から感謝の気持ちを込めて、報酬を準備していたのだが、断られてしまってね。君には今の領土に加え、南にあるサレット地方を与えようと思っているのだが、どうかな?受け取ってくれるかい?」


「まあ、サレット地方ですって…」


 あそこは農業も林業も非常に盛んで、とても恵まれた土地だ。そんな土地を与えて下さるだなんて。


 それだけサターン様は、国の為に働いたという事なのだが…


「陛下、お気持ちは有難いのですが、そのお話は辞退させていただきます」


 その瞬間、周囲からざわめきが沸き起こった。そりゃそうだろう、サレット地方といえば、全ての貴族が喉から手が出るほど欲しい土地なのだ。そこを断るだなんて。でも、私はサターン様の気持ちを尊重したい。


「なぜだい?もしかして、サレット地方では不満だというのかい?それなら…」


「いいえ、そうではないのです。今我が領地は、妻のマリオネットのお陰で、随分と豊かになり始めております。妻の手掛ける宝石やアクサセリーを、手に取って下さる方も増えました。


 輸出にも力を入れ始めております。今持っている領地に、今は力を注ぎたいのです。ですので、新たな土地までとても手が回りません。


 それに何よりも…」


 そっと私の肩に手を回したサターン様。


「マリオネットには私が眠っていた半年、本当に苦労をかけました。正直これ以上仕事を増やしたくはないのです。領地が増えれば、それだけ仕事も増えますから。これからはマリオネットの為に、極力時間を使いたいのです。どうか私の我が儘を、お許しください」


 真っすぐ陛下を見つめ、頭を下げるサターン様。まさかサターン様が、皆がいる前でそんな事を言って下さるだなんて。少し恥ずかしいが、嬉しくてたまらない。


「君がそこまで言うのなら、分かったよ。今回の戦いも、マリオネット嬢を守るためだったな…マリオネット嬢への執着は、相当なものだと思っていたが…ここまでとは…それにしても、サターン殿はあんな雰囲気だったか?随分と雰囲気が柔らかくなったような…」


 何やら陛下がブツブツと呟いている。


「あなた!ごめんなさいね、ちょっと動揺している様で。そうよね、マリオネットちゃんは、こんなに可愛くていい子ですもの。傍にいたいのもわかるわ。マリオネットちゃん、ずっと思っていたサターン様と結ばれて、よかったわね」


 そう言ってウィンクをしているのは、王妃様だ。彼女は王妃殿下とは思えないほど、おちゃめな性格をしている。


「話は終わりましたね。せっかく皆様が集まって下さったのですから、このまま卒業パーティへと移りましょう。既に準備は出来ておりますから」


 卒業パーティ?そんな話は聞いていないが…


 サターン様と2人で首をかしげていると、貴族たちがぞろぞろと移動し始めたのだ。


「サターン様、マリオネットも行きましょう」


 レアとお兄様に連れられ、ホールを出たのだった。

次回、最終話です。

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