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最強ツンデレ闇令息に近づいたら溺愛されました  作者: Karamimi


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第79話:怒っていらっしゃる?

「待って下さい、サターン様。この後はお父様と一緒に、領地についての話をしているのです。今ディーズ公爵領の宝石が、非常に注目されているのです。自国のみならず、他国にも輸出しようという話が出ていて。


 その話も含めて、お義父様とお話をしているのです」


「マリオネットは本当に優秀でね。あっという間に、領地を立て直したのだよ。今では我が領地も、すっかり潤っているよ。本当にすごい子だ。マリオネット、サターンも元気になった事だし、久しぶりに領地に視察に行くかい?


 君が気になっていた、マルシェル王国に行くのもありだね。サターンも目が覚めたし、少しくらい家を空けても問題ないからね」


「まあ、それは…」


「それなら俺と一緒に、マルシェル王国に行こう。マリオネット、執事から聞いたよ。君が領地を立て直したのだってね。


 父上、ずっとおっしゃっていましたよね。早く俺に公爵位を譲りたいと。これからは、俺が父上の仕事を引き継ぎます。ですので、今後はゆっくり隠居生活を送ってください。そうだ、こんな空気の悪い王都の屋敷ではなく、自然豊かな領地で過ごすのもいいでしょう。


 父上は人が嫌いですよね。領地は人も少ないし、ちょうどいいかと!」


「私はまだまだ元気だし、領地に移り住むつもりはないよ。可愛いマリオネットもこの屋敷にいるのだしね。サターン、君は半年もの間、眠っていたのだ。無理は良くないよ、しばらくは私とマリオネットで領地の事は進めるから、まずは体をしっかり休める事に専念しなさい」


「お陰様で半年も休んでおりましたので、もうすっかり元気です。とにかく、これからは父上の好きな様にはさせませんから。さあ、マリオネット、俺の部屋に飾る花が、枯れてしまうと大変だ。


 父上との話は俺が引き継ぐから、一旦部屋に戻ろう」


「ですが…」


 まだお義父様とのお話が終わっていませんが。そう言いたかったが、有無も言わさずそのまま腕を引っ張られ、部屋から出されてしまった。


「サターン様、急にどうされたのですか?」


 よくわからず、サターン様に声をかけるが、お返事が返ってこない。もしかして次期当主でもあるサターン様を差し置いて、私が領地経営に口を出していたことが、気に入らなかったのかしら?


 確かにまだ結婚もしていない外部の人間が、領地の件に口を出していたと知ったら面白くないだろう。


 ここはしっかり謝っておかないと。


 ちょうどそのタイミングで、部屋に戻ってきた。


「サターン様、あなた様が意識を失くしている間に、勝手に領地経営の件を進めてしまい、申し訳ございませんでした。次期当主になるサターン様を差し置いて、出過ぎた真似をしてしまいましたわ」


 改めてサターン様に謝罪した。


「別に俺は、マリオネットが領地経営に関わる事に対して、不満を持っている訳ではないよ。むしろ君のお陰で、領地はかなり潤っていると聞いた。だから感謝しているくらいだ。


 ただ…父上と毎日仲良く過ごしていたという事が…その…気になるというか…


 あの人は元々人に興味がない人間だった。母上や息子でもある俺にすら、一切の関心を持ったことがない様な人だ。それなのにマリオネットには、あんなに心を開いて。庭師だってそうだ。


 あいつ、マリオネットを見た時、それはそれは嬉しそうに笑ったんだ、どいつもこいつも。そもそもマリオネットは俺の…」


 悔しそうにサターン様が唇を噛んでいる。もしかして私が、サターン様を差し置いてお義父様や使用人たちと仲良くしていることが、嫌だったのかしら?


 きっとそうなのね。


「サターン様、申し訳ございません。サターン様の気持ちも知らず。お義父様や公爵家の使用人の皆様が優しくしてくれることをいい事に、ちょっと調子に乗り過ぎましたわ。


 これからはサターン様も皆様と仲良くできるように、私がしっかり取り持たせていただきますね。ですから、どうか機嫌をお直しくださいませ。そうだわ、料理長に頼んで、今日のお昼と夕食は、サターン様の大好きな料理を並べてもらいましょう。


 せっかくだから、皆でサターン様の快気祝いをやるのもいいわね。早速執事やグレース様たちにも話をして進めないと」


 これでサターン様の気持ちも、少し落ち着いてくれるだろう。

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