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最強ツンデレ闇令息に近づいたら溺愛されました  作者: Karamimi


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第76話:皆どうしたのでしょう

「お嬢様!サターン様が、非常に不機嫌そうでしたが、大丈夫なのでしょうか?私、恐怖で腰を抜かしそうになってしまいましたわ。一度こちらに避難して正解ですわ。とにかく、サターン様のご機嫌がなおるまでは、こちらで避難なされた方がよろしいかと」


 使用人たちが、真っ青な顔をして私に訴えかけてくる。


「どうしてサターン様が、不機嫌だと思ったの?サターン様は少し目つきは悪いけれど、とてもお優しくていい人なのよ。それに、やっと目覚められたのですもの。不機嫌な訳がないわ。


 さあ、急いで着替えてさせて。サターン様の元に、早く向かいたいの。私、サターン様に話したいことが沢山あって。そうだわ、せっかくだから、お義父様も一緒に食事に誘いましょう。


 ここ最近、ずっとお義父様と一緒に食事をしていたでしょう?大勢の方が、楽しいわ」


 サターン様とお義父様は、あまり仲がよろしくないようだ。これを機に、仲良くなってくれたら嬉しい。そう思ったのだが…


「お…お嬢様、その様な恐ろしい事を言うのは、お止め下さい。サターン様は、明らかに公爵様にも敵意を向けていらっしゃいました。もしお嬢様が、その様な恐ろしい事をおっしゃったら…考えただけで、ぞっといたしますわ。


 それに、せっかくサターン様が目覚められたのです。どうかお2人の時間を、お楽しみになってください」


 使用人たちが、必死に訴えかけてくる。この子達、何をそんなに怯えているのかしら?でも、この子達の言う事も一理ある。


「そうね、せっかくサターン様が目覚められたのですもの。今日はサターン様と2人きりの時間を、楽しむのも悪くはないわね」


「そうです、そう致しましょう」


 ホッと胸をなでおろす使用人たち。なぜこの子たちがこんなに焦っているのか、よくわからない。


 さて、着替えも済んだし、早くサターン様の元に戻らないと。


 足取り軽やかに、サターン様のお部屋に向かおうとしたのだが…


「お嬢様、どうやらサターン様は、今湯あみ中の様で。準備ができ次第使用人から声がかかるそうなので、少しお部屋でお待ちくださいとの事です」


「そうなの、分かったわ」


 湯あみ中なら仕方がない。そもそも、私が湯あみを進めたのだったわ。サターン様、早く準備が整わないかしら。そわそわしながら部屋で待つ。


 しばらく待っていると、ドアがガチャリと開いたのだ。


「マリオネット、お待たせ。迎えに来たよ。さあ、食事をしようか」


「サターン様、まだ病み上がりなのに。呼んで下されば、私から向かいましたのに」


 笑顔のサターン様に飛びついた。石鹸のいい香りがする。そのまま抱きかかえられた。


「さすがに歩けますわ。それに病み上がりなのに、私を抱き上げるのは…」


「俺は魔力持ちだから、多少寝ていてもすぐに体力も筋力も回復する。それに何よりも、俺がこうしたいんだ。マリオネットが勝手にどこかに行ってしまわないか、不安だしね」


 ん?私が勝手にどこかに行く?何を言っているのだろう。


「さあ、このイスに座って。食事をしよう。お腹が空いているだろう。たくさん食べて」


「はい、頂きますわ。サターン様も久しぶりのお食事なのに、この様な固形物ばかりで大丈夫ですか?もっと食べやすいものを…」


「大丈夫だよ。俺は魔力持ちだからね。普通の人間とは、少し違うんだ。さあ、頂こう。マリオネット、口を開けて。俺が食べさせてあげるよ」


「まあ、嬉しいですわ。それではサターン様には私が。はい、お口を開けて下さい」


 お互い食べさせ合いながら、食事を勧める。


「マリオネット、そんなに小さく切らなくても大丈夫だよ」


 お肉を小さく切っていたところを、サターン様に止められた。


「ごめんなさい、いつもお義父様に召し上がって頂いてた時は、食べやすく小さく切っておりましたので、その癖が抜けなくて」


「父上に…食べさせていたのかい?」


 サターン様のお顔が、一瞬強張る。怒っている?まあ、気のせいか。


「お坊ちゃま、マリオネット様は旦那様の体調がすぐれないときに、旦那様を心配なされてそれで食事のお手伝いをされていた時期があるのです。もちろん、そんなに長い期間ではございません。まあ、介護みたいなものですね」


「そ…そうでございます。マリオネット様は、お優しいので」


 なぜか使用人たちが、額にたっぷりと汗をかきながら、必死に訴えている。

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