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最強ツンデレ闇令息に近づいたら溺愛されました  作者: Karamimi


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第45話:あいつのせいで…~ぺスタナ視点~

「くそ、どうしてこの場所がバレたんだ?おかしいだろう?ここは特殊な魔法で覆われた部屋なのに。やはりあいつは、噂通りの魔力持ちだったんだ!そうでなかったら、いくら屋敷が公爵家の持ち物だからって、情報を得る事など不可能なのだから!」


「ぺスタナ殿下、落ち着いて下さい。殿下のおっしゃっている通り、サターン殿は魔力持ちなのでしょう。それも大魔法使いでもあるデスモン様直々に掛けたこの結界をかいくぐられてしまわれるほどの、相当の魔力の持ち主と考えられます。


 きっとディーズ公爵殿も、魔力を持っている事でしょう。魔力持ちがいるこの国に、これ以上留まるのは非常に危険です。貿易も大切ですが、全てバレてしまった以上、さっさと手を引くのが得策かと。


 それにしても、どうしてこのまま貿易の話だけは進めたいとおっしゃったのですか?全ての計画がバレてしまった時点で、帰国の準備を進めるべきでした。今からでも遅くありません、貿易の件は諦めて、帰国しましょう」


 必死に執事が訴えかけてくる。


 全てが順調にいっているはずだった。この国で女神のように美しい女性、マリオネットを連れて、より良い条件で貿易を結び、帰国するはずだった。念には念をと思い、自国に唯一生き残っている大魔法使い、デスモン殿の力を使い、ひっそりと借りた部屋に結界を張ってもらった。


 さすがに王宮の一室に結界を張る訳にもいかなかったから、部屋を借りたのに…



 ちなみに我が国には、代々魔力持ちが存在した。魔力を持った者は、王家で保護し、手厚い待遇の元、国の為に働いてもらっている。


 とはいえ、最近めっきり魔力持ちが生まれなくなり、我が国に残っている魔法使いは、デスモン殿だけになった。彼の為に複数の美しい女性たちを与え、なんとか魔力持ちを増やそうとしたのだが、残念ながら彼の子供たちですら、誰一人魔力を持った者がいなかったのだ。


 とはいえ、彼は今までの魔力持ちよりも、かなりすぐれた魔力の持ち主という事もあり、今まで国の為に多大なる貢献をしてきてくれた人物なのだ。


 まさかそんな彼が張ってくれた結界をすり抜けるだなんて、サターン・ディーズ。恐ろしい男だ!


「確かにサターン殿は、恐ろしい男だね。だけれど…」


 私はどうしても、マリオネットを諦めたくはない。あんなにも美しい女性、きっともう一生出会えないだろう。何が何でも、マリオネットを連れて帰りたい…


 それにマリオネットだって、あんな恐ろしい男の妻になんて、なりたくはないだろう。可哀そうに、あの場では彼を受け入れるしかなかったに違いない。サターン殿を敵に回したら、侯爵家もろとも跡形もなく、消される可能性も高いだろうから。


 ふとマリオネットの顔が脳裏によぎった。


 やはり私は、彼女が欲しい。どんな手を使っても!


「兄上と父上に通信を繋いでくれるかい?」


「陛下と王太子殿下には、私の方から先ほどお話をいたしました。今後については、また連絡をするとの事でしたが…」


「その件も含めて、私からも話がしたいのだよ。悪いが早急に頼む」


「承知いたしました。すぐに通信を繋ぐ準備を行います」


 執事が手際よく通信の準備を始めた。しばらく待っていると、モニターから父上の兄上の姿が写る。2人とも険しい顔をしている。


 “ぺスタナ、執事から話しは聞いたぞ。さっき貴族たちとも話をしたのだが、全ての作戦がバレてしまった以上、この国から一刻も早く手を引いた方がいいだろう。まさかディーズ公爵家の令息が、ここまで魔力が強いとは思わなかった。


 デスモン殿も、あの結界をすり抜けるのは、相当の魔力持ちと言っている。別にアンデルセン王国だけが、貿易国ではないしな“


 “それにしても、サターン・ディーズ、恐ろしい男だ。一刻も早く、ぺスタナも国を出る準備を進めなさい。次に向かう国なのだが、サルーズ王国がいいと考えている。あそこは海に囲まれているだけあり、海産物が豊富だからね。


 美しい真珠も沢山取れるそうだよ“


 兄上が既に次に向かう国の話をし始めた。もちろん、そんな話、飲むわけがない。

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