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最強ツンデレ闇令息に近づいたら溺愛されました  作者: Karamimi


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第20話:夜会に参加します

「マリオネット、今日はマントレス王国の第二王子、ぺスタナ殿下が来国された事をお祝いする大切な夜会だ。マリオネットは美しいからな、もしかしたら、ぺスタナ殿下のお目にかなうかもしれない。


 マリオネットも後2ヶ月で、学院を卒業するのだから、そろそろ本格的に婚約者を探さないとな。その…ディーズ公爵家のサターン殿の事も聞いているが…我が家でどうこう出来る相手ではないのだよ。


 マリオネットの為にも、私もディーズ公爵家と何とか繋がりを持とうとしたのだが…力不足ですまない」


 お父様が申し訳なさそうに、頭を下げてきたのだ。まさかお父様が、私の為にディーズ公爵家と繋がりを持とうとしてくれていただなんて…過去にもディーズ公爵家に近づこうとした貴族が多数いたらしい。


 けれど彼らは、特定の貴族との関りを拒んでいると聞く。中にはディーズ公爵家に目を付けられ、潰された貴族もいたとの事。それくらいディーズ公爵家に近づくという事は、リスクを伴うのだ。


 それなのにお父様は、私の為にリスクを冒してくれていただなんて…


 私がいつまでもサターン様を思い続けている事で、お父様にまで迷惑をかけていただなんて。


「お父様がそこまで私の為に、動いていて下さっていただなんて知りませんでしたわ。私の方こそ、今まで我が儘を言ってしまい申し訳ございません。私も、もう分かっているのです。いくら私がサターン様を思っても、決して報われる事はないと。ここ最近、ずっとサターン様は、学院をお休みしております。


 もしかしたら、私があまりにもしつこく話しかけるから、嫌気がさしているのかもしれません。さすがにもう、潮時なのでしょう。


 今日の夜会で素敵な殿方に出会えるかはわかりませんが、私なりに前向きに検討してみますわ」


 短い時間ではあったが、サターン様と過ごした時間は、私にとってかけがえのない宝物だ。もう二度と、あのような時間は来ないだろう。だからこそ、いい加減現実から目を背けず、侯爵令嬢としての義務を果たす準備を進めないといけないのだ。


「マリオネット、そんなに悲しそうな顔をしないでくれ。今は辛いかもしれないが、いずれ君の事を心から愛してくれる人が現れるよ。君は私の大切な娘だ、きっと幸せになれるから」


 きっと幸せになれるか…


 そうよね、いつまでも決して報われる事のないサターン様の事を思い続けていても、辛いだけ。いい加減切り替えないと。


「ありがとうございます。お父様。それでは、先に行っておりますわ」


 お父様に笑顔を向け、馬車に乗り込んだ。お兄様はレアを迎えに行っているし、私は1人での入場だ。別に1人でも平気。いつも1人で入場しているから。


 でも…


 王宮に着くと、婚約者と一緒に幸せそうに腕を組みながら歩く、令嬢たちの姿が目に飛び込んでくる。中にはいつも一緒にお勉強をしているクラスメートたちの姿も。幸せそうな彼女たちを見ると、ちょっとだけ羨ましくなる。


 私もいつか、あんな風に殿方にエスコートされて、夜会に参加する日が来るのかしら?なんて事を、考えてしまう。


 とはいえ、そんな事を考えても仕方がない。いつもの様に、胸を張ってホールの中に入って行く。


 今日はマントレス王国の第二王子の来国祝いとあって、沢山の貴族たちが参加している様だ。それにしても、凄い数。


 とはいえ、やっぱりサターン様は来ていないか…


 彼はこの国の公爵令息だ。もしかしたら…と、淡い期待を抱いたが…


 そうよね、学院にもいらしていないのだから。そもそも彼は、こういった公の場にはほとんど姿を現さない人なのだ。


 いる訳がないとわかっているのに、どうしてサターン様を探してしまうのかしら。

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