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先生を助けてください.log  作者:
ANCHOR-β関連記録

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第19話 生活指導部保留資料

【文書種別】生活指導部保留資料

【作成日】2146年6月27日

【作成者】白峰学院高等部 生活指導部

【対象】2年A組 瀬名理央

【状態】警察提出資料一覧への即時追加見送り/生活指導部長管理

【備考】対象生徒からの任意申し出に基づく聞き取り要旨。本人署名なし。破損音声ログの原音声および復元全文は、本校生活指導部では保持していない。



1. 経緯


2146年6月27日放課後、対象生徒・瀬名理央より、生活指導部へ申し出あり。


北棟三階の件で、話していないことがあります。


聞き取りは生活指導室で実施。

同席者は、生活指導部副主任、学年主任、養護教諭。


対象生徒は着席後、本人電脳の視界内表示を切ることを希望。

緊急通知および校内認証表示は維持。


発話は小さく、沈黙が多い。

聞き取り中断の提案に対し、対象生徒は以下のように述べた。


> 中断したら、もう言えないと思います。



2. 発話抜粋


以下、本件に直接関係する発話のみ抜粋する。


> 私が刺しました。

> 深瀬先生を刺したのは、私です。


> 先生に呼ばれました。

> 真柴くんが来る前です。


> 先生と何を話していたかは、書かないでください。

> そこは言えません。


> 机の上にあったものを持ちました。

> 持ったのは私です。

> 当たった、では済まないと思います。

> 私が刺しました。


> 真柴くんは、私を庇っていません。

> 私を見てもいませんでした。

> あの人は、本当に自分がやったと思っていました。


> 私が言えばよかったんです。

> でも、言いませんでした。



3. 記録上の確認事項


対象生徒の発話について、聞き取り中に確認できた事項は以下。


・刺傷行為については自認。

・刺傷前の会話内容については記録化を拒否。

・録音の有無については、明確な回答なし。

・深瀬亮平教諭の責任を問う趣旨の発話は確認されなかった。

・本人署名なし。

・保護者連絡については当日中の実施を拒否。

・保護者同席での再聞き取りについても、現時点では拒否。


破損音声ログについては、警察側照会中。

本校生活指導部では、原音声および復元全文を保持していない。

対象生徒の発話との照合は未了。



4. 提出意思の確認


記録者より、対象生徒に対し、本内容を警察へ提出してよいか確認。


対象生徒回答。


> 出してください。

> でも、私が言ったことにしないでください。


記録者より、匿名での提出は困難である旨を説明。


対象生徒回答。


> じゃあ、少し待ってください。


本人署名欄への記入は拒否。

保護者同席での再聞き取りについても、現時点では拒否。


対象生徒は、聞き取り終盤に以下の趣旨を述べた。


> 私には、嘘をつく理由があります。

> 真柴くんには、嘘をつく理由がありません。

> だから、私の方が嘘みたいになります。



5. 提出見送り判断


2146年6月27日18時40分、管理職協議。


本資料について、警察提出資料一覧への即時追加は見送り。

理由は以下。


1. 本人署名がない。

2. 匿名での提出を希望しており、本人名義の供述資料化に同意していない。

3. 保護者同席での再聞き取りを対象生徒が拒否している。

4. 刺傷に至る経緯説明に欠落がある。

5. 発話内容が、深瀬亮平教諭の被害者証言と矛盾する。

6. 発話内容が、真柴透本人の加害自認と矛盾する。

7. 対象生徒には正規外学習補助使用歴の確認が必要であり、自己保身または混乱の可能性を排除できない。

8. 即時提出した場合、関係生徒の進路、推薦、奨学金、家庭説明に重大な影響が生じるため、手続き上の確認を経ない提出は避けるべきである。


本資料は破棄せず、生活指導部長管理の封緘保留資料とする。

追加聴取、本人署名、保護者確認のいずれかが得られた場合、提出可否を再協議する。



6. 生活指導部副主任メモ


対象生徒の発話には、再確認を要する内容が含まれる。

ただし、本人署名はなく、刺傷に至る経緯説明にも欠落がある。


深瀬亮平教諭の責任を問う趣旨の発話は確認されなかった。

本資料から、同教諭の関与を判断することはできない。


本件で処理困難なのは、対象生徒の刺傷自認そのものではない。


対象生徒が「私が刺した」と述べても、真柴透は加害自認を撤回していない。

また、対象生徒を庇っている様子も確認されていない。


本資料を採用した場合でも、真柴透の発話を説明できない。


7. 暫定処理


瀬名理央:継続観察。別室登校可。

通常授業への復帰は、保健室確認および保護者面談後に再判断。

真柴透、深瀬亮平教諭との接触は避ける。

単独での追加聞き取りは行わず、次回以降は管理職または保護者同席を原則とする。


真柴透:医療・生活指導連携対象として継続。

深瀬亮平:回復状況確認後、追加聴取の要否を判断。

本資料:生活指導部長管理。外部提出保留。


備考。

真柴透の加害自認に変化なし。

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