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夫のパスワード  作者: 松山 さくら


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12.第三章 健一 エピソード3

 震える指で、例のSNSのアプリのパスワード欄に、『0712』と入力してみたが、見慣れたエラーの赤字が表示されただけだった。よく読むと、ハスワードの入力する欄に『パスワードは半角英数字六文字以上』と書かれている。と言うことは、西暦か和暦を付け足せばよいのだろうか。

 まずは、西暦から。今は、便利だ。スマホで簡単に、和暦から西暦を検索できる。平成七年は一九九五年なので、『950712』と入力してみたが、あえなく弾かれてしまった。残るは、平成七年の『07』を頭につけて、『070712』のみ。これが駄目なら、考え得る日付のパターンが広がってしまって、お手上げだった。

 祈るような気持ちでパスワードを入力して、認証ボタンを押してみると、呆気なくというか、拍子抜けするほど簡単に画面が切り替わって、トップページが表示された。


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