↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『海から百万石 ~江戸時代に転移した国交省の土木職員、水守と河童と有明海の大干拓に挑む~』  作者: 天手古まい


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/63

第三十一普請 田を育てる仲間

第三十普請で、小さな「知りたい」を見つけた長吉。

今度は、その長吉を見る村の大人たちの目が、少しずつ変わり始めます。

田んぼを育てるのは、大人だけじゃない。

昔からの知恵も、新しい工夫も、子どもたちの気づきも。

みんなで持ち寄って、春の田を育てていきます。

第三十一普請、どうぞお楽しみください。

 元和八年、春。


 まだ東の空が白み始めたばかりのころだった。


「白瀬しゃん! 白瀬しゃん!」


 納屋の戸が、壊れそうな勢いで叩かれた。


「起きんね! 出たばい!」


「……何が?」


 白瀬湊一は、藁の寝床から半分だけ顔を上げた。


「出たとたい!」


「だから何が!」


「芽たい! 芽!」


 その一言で、眠気が吹き飛んだ。


 白瀬が跳ね起きる。


 隣では澪もすでに身を起こしていた。


「騒がしい朝じゃの」


「澪、行くぞ」


「そなたが一番騒いでおる」


 納屋の隅から、もぞもぞとガタ吉が顔を出した。


「朝飯?」


「違う」


「団子?」


「もっと違う」


「なら寝るばい」


「苗が出た!」


「行くばい!」


 現金な河童だった。




 長吉を先頭に、四人と一匹は苗代へ走った。


 朝露の残る畦を越える。


 まだ冷たい春の風が頬を撫でる。


 そして――。


「あった……」


 白瀬は思わず足を止めた。


 苗代の土から、小さな緑が顔を出していた。


 一本。


 二本。


 その向こうにも。


 まだ細い。


 まだ弱い。


 指先で触れれば折れてしまいそうな、小さな芽。


 それでも確かに、生きている。


「……出たばい」


 長吉がしゃがみ込んだ。


 声が、さっきまでとは違っていた。


「ほんとに出た」


 ここは、かつて海だった。


 潮が満ちれば沈み、泥と塩に覆われていた場所。


 そこで今――米になる命が芽吹いている。


 白瀬の胸にも、じわりと熱いものが広がった。


「うまくいったな」


 ところが長吉は、すぐには頷かなかった。


 苗をじっと見つめる。


「まだたい」


「ん?」


「まだ米にはなっとらんけん」


 白瀬は目を瞬いた。


「……そうだな」


 長吉は、いつものように大声で喜ぶでもなく、次の畝へ目を向けた。


 その背後から声がした。


「朝飯も食わんで、何ばしよるかと思えば」


 長吉の母だった。


 手には湯気の残る握り飯。


「母ちゃん!」


「ほら。腹減ったまま田んぼ見ても、芽は増えんばい」


 そう言いながら、母も苗代を覗き込む。


 そして、ふっと笑った。


「よかったねぇ」


「まだたい」


「はいはい。分かった分かった」


 長吉は少し照れたように鼻をこすった。


 母はその横顔を、ほんの少し長く見ていた。




 日が昇るころには、村の男たちも集まり始めた。


「おお、出とる出とる」


「思ったより揃っとるな」


「こりゃ悪うなかぞ」


 苗代の周りに人垣ができる。


 白瀬は少し離れた場所から、その様子を眺めていた。


 そのとき、一人の農民が首を傾げた。


「ん?」


 しゃがみ込み、二つの区画を見比べる。


「長吉」


「なんね?」


「こっちだけ、向こうより芽の少なかごたる」


 長吉も覗き込む。


「ほんとや」


「どう思う?」


「……え?」


 長吉は農民の顔を見上げた。


「おいに聞いとると?」


 農民の方が不思議そうな顔をした。


「毎朝一番に見とるとは、お前やろうが」


「……」


「なら、お前が一番よう知っとる」


 長吉はしばらく口を開けたままだった。


 白瀬は黙って、そのやり取りを見ていた。


 ほんの少し前までなら。


 大人たちは長吉たちに、


 ――田んぼは遊び場じゃなか。


 そう言っていた。


 だが今は違う。


 長吉へ、答えを聞いている。




「ちょっと待って」


 長吉は走った。


 戻ってきた手には、使い込んだ板。


 炭で黒く汚れた――田んぼ帳だった。


「三日前……」


 長吉がページをめくる。


「ここだけ、水ん引くとの遅かった」


「ほんとか?」


「ほら、ここ」


 文字はまだ歪んでいる。


 数字もところどころ大きさが違う。


 だが、毎日の記録が残っていた。


 天気。


 水の深さ。


 泥の具合。


 芽の出方。


 白瀬が教えたことだけではない。


 長吉自身が気づいたことまで書き込まれている。


「なら、水かもしれんな」


 農民が言った。


 長吉が頷く。


「見てみゅう」


「おう」


 それは、誰かが誰かに命令する声ではなかった。


 一緒に確かめる者同士の声だった。




「水なら、おいが測る!」


 すぐ横から健太が飛び出した。


 手には、以前作った測り棒。


「こっちは……これくらい」


 泥へ差し込む。


「向こうは――」


 また差す。


「あっ」


「どうした?」


「こっちん方が深か!」


 健太の目が輝いた。


 工作好きの少年にとって、作った道具が役に立つ瞬間ほど楽しいものはないらしい。


「ほんのちょっとやけど違うばい!」


「どんくらい?」


「待って。もう一遍測る」


「おい、偉か慎重になったな」


「白瀬しゃんが二回測れって言うたやろ!」


「覚えてたか」


「当たり前たい!」


 胸を張る健太の横で、おたえがしゃがみ込んだ。


「うちは芽ば数える」


「全部?」


「全部は無理たい。ここからここまでで比べると」


 指で区画を切りながら、一本ずつ数え始める。


「一、二、三……」


 長吉が覗き込む。


「何でそこまで?」


「少なか少なかって言うても、ほんとにどんだけ少なかか分からんやろ」


 白瀬は思わず笑った。


「おたえ、いいぞ」


「白瀬しゃん、話しかけんで! 分からんごとなる!」


「すまん」


「二十七……二十八……あっ!」


「俺のせいか!?」


「白瀬しゃんのせいたい!」


「理不尽だなあ」




「うちは婆ちゃんに聞いてくる!」


 小春が突然立ち上がった。


「何ば?」


 長吉が聞く。


「昔もこがんなったことなかか、聞いてくる!」


「誰に?」


「知っとりそうな人、みんな!」


 言うが早いか、走り出す。


「おーい! 婆ちゃーん!」


 白瀬はその背中を見送った。


「……小春には、あれが一番合ってるな」


 人へ話しかける。


 聞く。


 繋ぐ。


 あの子の賑やかさも、立派な力になる。




 最後に源太。


 源太は何も言わず、水口へ歩いていった。


 しゃがむ。


 手ですくう。


 指先から水を落とす。


 泥を少し掘る。


「源太?」


「……こっち、水ん動きが遅か」


「分かると?」


「海でもあるばい」


 源太は水面を指した。


「水の動かんところは、濁り方が違うと」


 漁師の家で育った少年の目だった。


 白瀬が知らない見方。


 教えていない知恵。


「なるほどな」


 白瀬は小さく呟いた。




「ガタ吉」


「おう!」


「泥の下、見てくれ」


「任せんしゃい!」


 ガタ吉は威勢よく水へ飛び込んだ。


 ――ぼちゃん!


 しばらくして。


 ぶくぶくぶく。


 泥の中から頭だけ出る。


「詰まっとるばい!」


「どこが?」


「ここ!」


「見えん!」


「ここばい!」


「お前しか見えん!」


「なら白瀬しゃんも潜る?」


「遠慮します」


「根性なかねぇ」


「河童基準で言うな」


 周りから笑いが起きた。




 少し離れたところで、澪が静かに苗代を見ていた。


 白瀬はその隣へ立つ。


「澪」


「何じゃ」


「分かってるだろ」


「何がじゃ」


「水だよ」


 澪は答えない。


 白瀬が小声で続ける。


「どこで滞ってるか。どこが低いか。見えてるんじゃないのか?」


「おおよそはな」


「だったら――」


「言わぬ」


 即答だった。


「なんで?」


 澪は長吉たちを見る。


 健太は何度も水深を測り。


 おたえは泥だらけになって数を書き。


 源太は水口を覗き込み。


 遠くから小春の声まで聞こえてくる。


「今、あの者らは自ら水を見ておる」


「……」


「わたしが答えれば、それで終わる」


 澪は静かに続けた。


「されど、自ら見つければ――次も探すであろう」


 白瀬は、しばらく返事ができなかった。


 やがて苦笑する。


「水守先生の方が、よっぽど先生らしいな」


「誰が先生じゃ」


「じゃあ、おいが先生になるばい!」


 いつの間にかガタ吉が後ろにいた。


 白瀬と澪が同時に振り返る。


「それは違う」


「なぜじゃ」


「なんでばーい!」


 三人の声が重なった。




「連れてきたばーい!」


 小春が戻ってきた。


 その後ろには、腰の曲がった老人が二人。


「走らすな、走らすな」


「うちが走れとは言うとらんもん!」


「お前が先に走るけんじゃ」


 老人は息を整えながら苗代を見る。


「どこや?」


「ここたい!」


 長吉が示す。


 老人は泥を指でつまむ。


 水を見る。


 畦を見る。


 そして、ゆっくり頷いた。


「昔もあったぞ」


「ほんとね?」


「ここん土地は、少し低か」


 老人が杖で地面を叩く。


「雨んあと、水の残りやすかった」


 別の農民が首を傾げる。


「そんな昔から?」


「お前が生まるる前からたい」


「そがん昔!?」


「お前が若かだけたい」


 また笑いが起きる。


 白瀬は苗代を見た。


 健太が測った数字。


 長吉の田んぼ帳。


 源太の水の見方。


 ガタ吉が見つけた泥の下の詰まり。


 そして、老人たちの記憶。


 全部が同じ方向を指している。


「少し水の逃げ道を直しましょう」


 白瀬が言った。


「大きく掘る必要はありません。水が溜まりっぱなしにならないくらいでいい」


「なら、ここからやな」


「いや、こっちも通した方がよかぞ」


「長吉、昨日ん水はどっちへ流れよった?」


「こっちたい!」


「なら、そこば見てみゅう」


 誰の知恵が一番偉い、ではない。


 昔からの経験。


 今の観察。


 記録。


 道具。


 人では見えない場所を見る河童。


 水そのものを見る水守。


 それらが重なって、一つの答えになっていく。


 白瀬は、それが嬉しかった。




「よし、掘るぞ!」


「おう!」


 そこからは早かった。


 農民たちが鍬を振るう。


「健太! そこん深さ、どうや!」


「もう少し浅く!」


「おたえ! 昨日ん数は!」


「こっちは三十二! 向こうは五十近か!」


「源太! 水口は!」


「今は動いとる!」


「小春!」


「何ね!」


「お前は――」


「うちも何かあるやろ!」


「人ば呼んできてくれ!」


「任せんしゃい!」


 小春がまた走る。


「誰か手の空いとる人ー!」


「お前はほんと便利やな!」


「便利って言うなー!」


 そして。


「長吉!」


 一人の農民が鍬を止めて叫んだ。


「次はどこば見る!」


 長吉は一瞬だけ固まった。


「おい?」


「他に誰がおる!」


 長吉は田んぼ帳を見る。


 苗代を見る。


 水の跡を見る。


 考える。


「向こう!」


 指を差した。


「あそこも昨日、水ん残っとった!」


「よし!」


 大人たちが、その声で動いた。


 長吉は自分の指先を見た。


 少しだけ震えていた。


 白瀬は何も言わなかった。


 言わなくてよかった。




 昼。


 全員が泥だらけになっていた。


 長吉の母が、大きな籠を抱えてやって来る。


「ほら! 飯たい!」


「やったー!」


 子どもたちが一斉に走る。


「待て待て! 先に手ば洗わんね!」


「腹減ったばい!」


「泥ごと食うつもりね!」


 母は笑いながら握り飯を配る。


「長吉!」


 農民の一人が呼ぶ。


「ん?」


「先に食え。昼からもう一仕事あるぞ」


「おう!」


 長吉は何の疑問もなく答えた。


 母の手が止まる。


 少し離れたところにいた白瀬の横へ来た。


「白瀬どん」


「はい?」


 母は、握り飯を頬張る息子を見る。


「あん子……」


「?」


「もう、大人ん手伝いばしよるとじゃなかね」


 白瀬も長吉を見た。


 田んぼ帳を横に置き、健太と何やら話しながら飯を食べている。


 そのすぐ横には農民たち。


 誰も長吉を輪の外へ置いていない。


「ええ」


 白瀬は頷いた。


「一緒に田を育ててます」


 母は目を細めた。


「そうね」


 ほんの少しだけ声が震えた。


「一緒にね」


 それ以上は何も言わなかった。




 数日後。


 水の逃げ道を直した苗代には、少しずつ変化が現れた。


 全部ではない。


 弱ったままの苗もある。


 出てこなかった芽もある。


 けれど。


「増えとる!」


 おたえが田んぼ帳を抱えて叫んだ。


「前より揃ってきとるばい!」


「ほんとか!?」


「数えたもん!」


「また途中で分からんごとなってない?」


「白瀬しゃんが話しかけんかったけん大丈夫!」


「俺が悪かったみたいに言うな」


 健太も測り棒を差す。


「水ん深さも揃っとる!」


 源太が水口を覗く。


「流れも止まっとらん!」


「やったばい!」


 長吉が笑う。


 だが、その横から声がした。


「長吉」


「なんね?」


 あの日、長吉へ最初に苗の具合を尋ねた農民だった。


 手には一本の苗。


「見てみろ」


 長吉が受け取る。


 まだ細い。


 だが根は白く、しっかり伸びている。


「こいつは、お前らが助けた苗たい」


 長吉はしばらく苗を見た。


 そして首を横に振った。


「おいだけじゃなか」


「分かっとる」


 農民は笑った。


「健太も、おたえも、小春も、源太も。白瀬どんも、水守様も、河童も」


「最後だけ雑じゃなか!?」


 ガタ吉が叫ぶ。


「河童は河童たい」


「おいにはガタ吉っちゅう立派な名前があるばい!」


「知っとる知っとる」


「絶対知らんかった顔ばい!」


 笑いが広がる。


 農民は、もう一度長吉を見る。


「長吉」


「なんね」


「これからも一緒に育てようや」


「……一緒に?」


「何ば今さら言いよる」


 農民は鍬を肩へ担いだ。


「もう仲間やろうが」


 長吉の目が大きくなる。


「……おいが?」


「お前が毎日見て、お前が考えて、お前が働いとる田ぞ」


 そして笑った。


「仲間じゃなかったら、何ね?」


 長吉は俯いた。


 足元の泥を見た。


 口元が、少しずつ上がる。


「……おう」


 小さな返事だった。


 でも。


 それは、誰より嬉しそうな声だった。




「健太!」


 長吉が突然振り返る。


「何ね!」


「おたえ!」


「なんね!」


「小春!」


「うちも!?」


「源太!」


「おいまで?」


 長吉は大声で叫んだ。


「昼からもやるぞ!」


「なんで長吉が仕切りよると!」


 小春が頬を膨らませる。


「うちは先に飯!」


 おたえが言う。


「おい、測り棒ば直さんば!」


 健太は道具へ夢中。


「腹減った」


 源太は相変わらずだった。


「お前らなあ!」


 長吉が笑う。


 そこへ農民が声を飛ばした。


「ほら、子どもら! 飯食うたらまた始めるぞ!」


「子ども扱いした!」


 小春が即座に抗議する。


「なら、若い衆!」


「おおーっ!」


 五人の声が揃った。


 白瀬も笑った。


 もう。


 大人と子どもを分ける線は、少しずつ薄くなっている。




 その日の夕方。


 春の風が苗代を渡っていく。


 青い苗が、さわさわと揺れた。


 白瀬は一本をそっと抜いた。


 根を見る。


 悪くない。


「そろそろだな」


 長吉が隣へ来る。


「何が?」


 白瀬は立ち上がった。


 そして、苗代の向こうを指差す。


「次へ行く」


 そこには、広い田があった。


 泥と水が陽を受けて光っている。


 かつて海だった土地。


 何度も壊れ。


 何度も直し。


 ようやくここまで来た土地。


「苗代から、あそこへ出す」


 長吉の顔が引きつる。


「……あそこ全部?」


「全部」


 健太も。


 おたえも。


 小春も。


 源太も。


 ガタ吉まで。


 広大な田を見渡した。


「……何本植えると?」


 ガタ吉が聞く。


 白瀬は少し考えた。


「数えたくないくらい」


「無理ばーい!」


 五人と一匹の声が揃った。


 すると。


「何ば怖じ気づいとる!」


 背後から声がした。


 振り返る。


 鍬を担いだ男たち。


 籠を持った女たち。


 老人もいる。


 長吉の父も。


 母も。


 いつの間にか、大勢の村人が集まっていた。


 一人の農民が笑う。


「お前らだけで植えるて、誰が言うた!」


「そうそう!」


「村ん田やろうが!」


「なら村みんなで植えればよか!」


 長吉は皆を見る。


 そして。


 もう一度、広い田を見る。


 昨日までなら。


 大きすぎると思ったかもしれない。


 自分には無理だと思ったかもしれない。


 だが今は違う。


 隣には仲間がいる。


 後ろにも仲間がいる。


 長吉は拳を握った。


「なら――」


 大きく息を吸う。


「みんなで植えればよか!」


「おう!」


 村中の声が響いた。


 春の風が、その声を田の向こうまで運んでいく。


 白瀬はその光景を見つめていた。


 苗が育っている。


 田が育っている。


 けれど。


 それだけじゃない。


 ここに来たころ。


 水を恐れ。


 海を恐れ。


 誰かが何とかしてくれるのを待っていた村が。


 今は、自分たちで測り。


 考え。


 教え合い。


 子どもの言葉にも耳を傾けるようになった。


 白瀬は小さく笑った。


 ――育っているのは、田だけじゃない。


 この村そのものが。


 確かに、育ち始めている。


 そして翌朝。


 海から生まれた田へ――。


 初めての田植えが始まる。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

長吉、ついに「手伝う子ども」から一歩前へ。

「お前はどう思う?」

「もう仲間やろうが」

この言葉を、大人たちの側から言ってもらえるところまで来ました。

そして今回は、健太、おたえ、小春、源太にも、それぞれの得意なことが少しずつ見え始めています。

白瀬がすべてを教えるのではなく、村に昔からある知恵と、子どもたち自身の気づきが重なっていく。

そんな村になっていけばいいなと思いながら書きました。

さて。

苗は育ちました。

次はいよいよ――

海から生まれた田へ、村総出の田植えです。

次回、第三十二普請。

泥だらけの大仕事が始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。