↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
PR

『海王戦記――鄭芝龍、平戸より起つ』

作者:鏑木
最新エピソード掲載日:2026/10/17
十七世紀初頭、平戸。

海の向こうからやって来た若い唐人・鄭芝龍には、金も地位も、自分の船さえなかった。

あるのは、覚えたばかりの日本語と、人を見る目。そして「どこで何が高く売れるか」を見抜く、商人としての勘だけ。

そんな芝龍が平戸で出会ったのは、物怖じしない日本の女・田川まつだった。

やがて二人の間には、一人の男児が生まれる。

幼名、福松。

後に「国姓爺」と呼ばれ、歴史に名を残す鄭成功である。

しかしこれは、鄭成功の物語ではない。

その父――鄭芝龍の物語である。

平戸の商人たちから商いを学び、海を渡り、異国の言葉を覚え、銀と生糸を動かし、船を手に入れ、仲間を増やしていく芝龍。

商人。

通訳。

密貿易者。

海賊。

そして明朝の将軍。

昨日の敵と商い、今日の仲間を明日には討つ。

国家と国家の狭間を渡り歩きながら、芝龍はついに東シナ海に巨大な海上勢力を築き上げる。

だが、明が崩れ、清が迫ったとき。

生き残ることを選ぶ父と、戦うことを選ぶ息子は、決定的に違う道を選ぶ。

「生き残らなければ、何も守れない」

「守るものを失って、生き残る意味があるのですか」

言葉を覚え、人を結び、海を越え続けてきた男が、最後まで言葉を通じ合わせることのできなかった相手。

それは、自分の息子だった。

日本、中国、台湾、東南アジア、そして西洋勢力までが入り乱れる十七世紀の東アジア。

国境よりも先に海を見た男・鄭芝龍の、栄光と転落を描く歴史海洋戦記。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。