第15話 ピンチは同時に3件来る
「北の古い関門に、女の騎士が1人で詰めてる」
ペルネッタは粥の椀を洗いながら言った。今朝の粥は焦げなかった。俺が登場して不安をあおったおかげである。
「1人で?」
「元は領主様の近衛だったんだって。何かしくじって飛ばされたらしいよ。あの門、今は街道が別にできて誰も通らないの。兵も置いてない。門番が1人いればいいって」
「それで」
「北の山で、黒い鎧の群れを見たって猟師が言ってる。魔物だよ。今まで見たことない種類。あの門に向かってる」
誰も通らない門を、汚名を着た騎士がたった1人で守っている。
主人公だ。
俺は立ち上がった。
「情報料は」
「65枚」
「上がるのが早い」
「兄さんが朝ごはんの邪魔をしたぶん」
借金は337枚になった。数えるたびに、初回返済の4枚が遠くなる。
*
関門までは歩いて半日だった。
道中、俺は新しい仕様のことを考えていた。
早く着いたら、早く助けられる。
もう固まらない。合掌も乙女もない。困っている人を見つけたら、その場で出ていける。32年のあこがれと引きかえにしたのだ。これで到着の悩みは終わったはずである。
「兄さん、にやにやしてる」
「今回は到着が満点になる」
「今朝、粥が焦げる前に出てきた人が?」
「あれは初回だ。慣れれば」
「慣れるものなの、あれ」
昼すぎに、関門が見えた。
山あいの谷をふさぐ、古い石の壁である。真ん中に鉄の門がある。壁の上には見張りの通路が渡してあって、端に小さな詰所が建っていた。
門の前に、人が1人立っていた。
鎧を着ている。銀灰色の髪を首の後ろで短く切った、背の高い女の人だ。24〜25歳くらいだろうか。槍を地面に立てて、北の山をじっと見ていた。
板が浮かんだ。
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【登場可能です】
対象者:騎士1名
理由:日没後に襲撃を受ける見込みです
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来た。
日没後、と書いてある。今は昼すぎだ。
6時間前である。
東の村では、6時間固まって見ていた。今度は6時間前に出られる。同じ6時間が、こうも違う。
「行ってくる」
「袋は預かっとく。あと兄さん」
「何だ」
「6時間前に出て、6時間なにしてるの」
考えていなかった。
高い所を探した。
壁の上の通路だ。高さは10mある。いつもどおり、登れない高さだ。そう思って壁に近づいて、俺は足を止めた。
階段があった。
石の階段が、壁の内側についている。手すりまである。
階段だ。
樽に4回、岩に3回、塀に3回落ちたこの俺の前に、階段がある。転生して初めて、落ちずに高い所へ行ける。
1段ずつ、踏みしめて登った。
泣きそうだった。
*
壁の上から、飛んだ。
仮面が顔を覆い、マントが広がり、黒い炎が立ちのぼる。昼の日ざしの中で、闇より深い黒がはっきり見えた。
騎士の5歩前に着地した。
槍の穂先が、俺の喉の前に来ていた。
速い。着地と同時である。この人は強い。
「魔族か」
低い声だった。怯えはなかった。
違います。手伝いに来ました。日が暮れたら魔物が来るそうなので。
「日が沈めば群れが来る。備えよ」
警告になった。
しかも敵の斥候が言いそうな警告である。
「……魔族が、なぜそれを私に教える」
穂先は1mmも動かなかった。
味方です。信じてください。
「敵ではない。それ以上は聞くな」
信じてもらえる言い方ではなかった。
騎士は槍を下ろさなかった。俺は腕を組んで立っていた。体が勝手に組んだのである。
そのまま、時間が過ぎた。
10分。
30分。
1時間。
何も起きない。
当たり前だ。襲撃は日没後である。まだ5時間ある。
ペルネッタの問いが、今になって胸に刺さった。6時間前に出て、6時間なにしてるの。
立っている。
座れないからだ。威厳の制限で膝が曲がらない。あくびもできない。鼻もかけない。
そう思ったとたんに鼻がかゆくなった。毎回こうである。
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【お知らせ】
現在の状況:対象者は立っています。あなたも立っています(1時間経過)
蚊による被害:0か所
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昼間なので蚊はいない。報告することがない日は、ないと報告してくれるらしい。
東の村では、木の上で6時間固まっていた。
今は、門の前で5時間、腕を組んで立つ。喉に槍を向けられたまま。
何が変わったのだろう。
*
2時間たったところで、騎士が槍を下ろした。
疲れたのだと思う。魔族が腕を組んだまま2時間1歩も動かなければ、警戒するほうが先にくたびれる。
彼女は俺から5歩離れた所に立ち直して、また北の山を見た。
並んで立つ形になった。
気まずい。
何か話したほうがいい。前世では初対面の相手に天気の話をした。それくらいなら変換されても害はないだろう。
いい天気ですね。
「空が燃えるな」
不吉になった。
たしかに西の空は赤くなりはじめていたが、俺が言うと予言に聞こえる。
騎士は横目でこちらを見て、何も言わなかった。
さらに30分たった。
お1人で、大変ですね。
「貴様1人か」
脅しになった。
1人なら襲うぞ、という意味にしか聞こえない。
騎士は槍を握り直した。それでも答えてくれた。
「見てのとおりだ。この門には、もう私しかいない」
もう、と言った。
前はいたのだろう。仲間か、部下か。
門の横の詰所を見た。窓が5つある。5人ぶんの部屋だ。明かりのつきそうな窓は1つしかなかった。
鎧は古い。けれども、どの留め金も磨いてあった。門の蝶番には新しい油がさしてある。誰も通らない門の蝶番にである。壁の上の通路は、端から端まで掃いてあった。
誰も見ていないのに。
見に来る者もいないのに。
この人は、ここを毎日守っているのだ。
えらいですね、と言いたかった。そんな軽い言葉では足りないとも思った。
「……よく守ってきたな」
口のほうが、ましな言葉を選んだ。
騎士の肩が、少しだけ動いた。
こちらを見なかった。山を見たまま、槍を握る手に力が入るのが分かった。
日が沈んだ。
*
山すそから、黒い列が下りてきた。
鎧だ。
黒い鎧を着た、人の形をしたものが歩いてくる。足並みが揃っている。兜の奥に目がない。数は200を超えていた。
ただの魔物ではなかった。軍である。
騎士が槍を構えた。
俺は門の前に出た。6時間ぶりに動いた足が、地面を割った。
さて。
問題がある。
ここは門の前だ。この人が毎日油をさしている門である。押せば飛ぶ。飛んだ鎧が門に当たれば、門が壊れる。息を吹けば壁ごと崩れる。
いちばん門を壊しそうなのは、俺だった。
1体ずつ、つまんで投げることにした。牙猪でやった荷下ろしである。
10体投げたところで、板が浮かんだ。
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【登場可能です】
対象者:鍋
理由:2分後に吹きこぼれる見込みです
場所:グレンツ、食堂
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今ですか!
鎧を1体つまんだまま、板に向かって叫んだ。
「……今か」
叫んだつもりが、苦々しいつぶやきになった。発動中は、上司への抗議まで変換される。
戦の最中ですよ。鍋はあとにしてください。
「戦の最中だ。後にせよ」
上司に命令してしまった。
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【補足】
窮地に大小はつけられますが、本人以外がつけるものではありません
(ご本人のご発言より)
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俺の言葉だった。
昨夜、窓口で自分で納得したことである。女将さんにとっては、あの鍋は大ごとなのだ。
判子を押された気分だった。
行くしかない。行って、すぐ戻る。魔王の足なら半日の道も3歩だ。
騎士を振り返った。黒い鎧の列が、もう槍の届く所まで来ている。
すみません! すぐ戻ります!
「ここは貴様に預ける。我が戻るまで、倒れることは許さぬ」
戦場を離れる男の言い訳が、命令になった。
騎士が目を見開いた。
説明している暇はなかった。俺は跳んだ。
*
3歩でグレンツだった。
食堂の屋根に降りた。高い所からの登場は、案件ごとに必要らしい。板にそう書いてあった。
屋根から店の中へは入れなかったので、裏口から回って、またテーブルに登った。
皿を踏んだ。
昨日と同じ席の、同じ客の皿だった。
すみません、2日続けて。
「皿は、許せ」
「昨日も許したよ!」
客のほうが正しい。
「また来た!」
女将さんが叫んだ。悲鳴ではなかった。常連を迎える声に近かった。
鍋はまだ吹いていない。あと1分ある。蓋を取った。
「鎮まれ」
泡が引いた。
昨日俺が崩したかまどは、半分だけ積み直してあった。申し訳ない。
女将さんが椀を差し出した。
「今日こそ食べていきなよ!」
「施しは受けぬ」
受けたい。6時間立って、何も食べていない。
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【解決を確認しました】
【退場します】
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待て。
退場するな。
まだ北の門が残っている。あっちは解決していない。200体いるんだ。
指先が透けていく。
「待ってくれ、俺は戻らないと」
声はもう、偉そうにならなかった。変換が切れている。
落ちた先は、教会の鐘楼の上だった。
仮面がない。マントがない。体力3である。
梯子の戸には鍵がかかっている。
北の門まで、歩いて半日。
血の気が引いた。
あの人は今、200体の前に1人でいる。俺は「倒れることは許さぬ」と言い残して、鍋の蓋を取りに来て、鐘楼に閉じこめられた。
板が浮かんだ。
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【登場可能です】
対象者:騎士1名(継続中)
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高い所。
見回して、気づいた。
ここだ。
鐘楼の上である。街でいちばん高い場所に、俺は今立っている。
転送先が役に立ったのは、転生して初めてだった。
手すりを越えて、飛んだ。
飛んでから、体力3が鐘楼から飛んでいい高さではないと思い出した。仮面は落ちる途中でついた。
*
門に戻ると、騎士は立っていた。
槍が折れている。剣を抜いていた。兜が飛んで、額から血が流れている。足元に、黒い鎧が30体は転がっていた。
1人で、30体。
門には傷1つなかった。
戻りました! 遅くなってすみません!
「待たせた」
短かった。
騎士は血のついた顔でこちらを見て、歯を食いしばったまま、うなずいた。
鎧をつまんで投げた。20体。40体。門に当てないように、1体ずつ山の向こうへ。
板が浮かんだ。
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【登場可能です】
対象者:青年(恋人の父親に挨拶中)
理由:このままでは交際を認められない見込みです
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あの青年だ。
昨日、橋の上で告白した男である。翌日にもう親に挨拶に行っている。仕事が早い。
早いのはいいが、今ではない。
あとにできませんか!
「後にできぬのか」
また偉そうになった。
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【補足】
よくあるご質問をご参照ください
問:複数の窮地が重なった場合はどうなりますか
答:すべて対応していただきます
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増えている。
よくあるご質問が、いつの間にか増えている。
騎士を見た。剣を両手で握って、肩で息をしている。
すみません、またです! 本当にすみません!
「もう1度だ。持ちこたえよ」
ひどい男である。
跳んだ。
下町の、小さな家の前だった。塀の上に降りた。
庭に3人いた。青年と、昨日の娘と、腕を組んだ大柄な親父さんである。親父さんは鍛冶屋らしく、腕が俺の胴ほどあった。青年は正座して、額に汗を浮かべていた。
「娘はやれん。お前のようなひょろい男に、うちの娘が守れるか」
そこへ俺が塀の上に立った。
黒い炎を背負って。
親父さんが娘の前に出た。当然である。
その親父さんの前に、青年が飛び出した。
正座から一瞬だった。両腕を広げて、親父さんと娘の両方を背中に隠した。膝は昨日と同じくらい震えていた。
「ま、またあなたですか……! この人たちには、指1本……!」
親父さんが、青年の背中を見ていた。
震えている背中を。それでも1歩も引かない背中を。
太い腕が、ゆっくりほどけた。
2日続けて、同じ手が効いている。
俺は悪役として、何か言うべきだった。
がんばって。お父さん、この人はいい人ですよ。
「その背、覚えておけ。娘を任せるに足る」
親父さんに向かって、青年を推薦してしまった。魔族の推薦状である。
親父さんは目を白黒させてから、青年の肩に手を置いた。
――――――――――――――――――
【解決を確認しました】
【退場します】
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だから退場するなと言っている。
落ちた先は、肥料置き場だった。昨日と同じ場所である。臭い。体力3。
高い所がない。
花屋の荷車によじ登った。落ちた。もう1度。落ちた。肥料で手がすべる。何度落ちたのか、途中から数えていない。
あの人は今も、あの門の前に立っている。
俺は「持ちこたえよ」と言って、他人の恋路の世話をしに来て、肥料まみれで荷車から落ちている。
荷台に立てた時には、夜が明けかけていた。
*
門に戻った時、空の端が白みはじめていた。
騎士は、立っていた。
剣は半分になっていた。左腕がだらりと下がっている。鎧の胸当てがへこんで、片足を引きずっていた。
それでも、門の真ん中に立っていた。
足元の黒い鎧は、60体を超えていた。
1人で。
俺が鍋の蓋を取り、魔族として娘の父親に男を推薦しているあいだに、この人は1人で60体を倒して、門を1歩も通さなかった。
倒れることは許さぬ、と俺は言った。
あんな言葉を、この人は本当に守ったのだ。
残りの鎧を、全部つまんで投げた。100体である。今度は板が出ても行かないつもりだった。出なかった。
朝日が昇った。
谷に、黒い鎧は1体も残っていなかった。
門は無傷である。
騎士は剣を地面に突いて、それを支えにして立っていた。倒れない。最後まで倒れなかった。
すみません。
何度も離れて、すみません。鍋とか、人の親への挨拶とか、そんな理由で。
立っていてくれて、ありがとうございました。
「見事だ」
声が出た。
「この門は、貴様のものだ」
ここまで言い直したくならなかったのは、初めてかもしれない。
騎士の唇が震えた。
何か言おうとしていた。俺の指先は、もう透けていた。
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【解決を確認しました】
【退場します】
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「待て! 名を……名を聞かせてくれ!」
名乗るほどの者ではありません。
そう言いたかった。前世から数えて、これがいちばん言いたい場面だった。
「……さらばだ、門の騎士」
口は、名乗るかわりに相手を呼んだ。
それもいい、と思った。
*
落ちた先は、関門の裏の馬小屋だった。
近い。歩いて戻れる距離である。馬はいなかった。藁だけがあった。
倒れこんで、採点をした。
高い所。壁の上、10m。階段つき。10点。階段に5点足す。
逆光。昼すぎの太陽。7点。
到着。
6時間前に着いた。固まらなかった。そこは満点のはずである。
そのあと6時間、腕を組んで立っていた。
木の上で固まるのと、門の前で立つのと、何が違うのか。夕方からずっと考えていた。
答えは、1つあった。
隣にいた。
じいさんの時は、上から見ているだけだった。今回は、槍を向けられながらでも、同じ地面に立っていた。「よく守ってきたな」と言えた。
それだけの違いだ。
それだけで、8点つけることにした。
2点引いたのは、戦の最中に2回いなくなったからである。
鍋と、挨拶で。
「兄さん」
ペルネッタが馬小屋をのぞいた。袋を持っている。
「臭い」
「肥料だ」
「門にいたんじゃないの?」
「途中で2回、街に行った」
「何しに」
「鍋の蓋を取りに。あと、人の親に男を推薦しに」
彼女はしばらく俺を見ていた。
「戦の最中に?」
「戦の最中に」
「……騎士さん、すごい顔で門に立ってたよ。あたしが通ったら、仮面の方を見なかったかって」
「怒ってたか」
「泣いてた」
胸が痛んだ。
「やっぱりか。2回も置いていったんだ。倒れるなと言っておいて、俺は鍋に」
「兄さんさ」
ペルネッタは袋を俺の腹の上に落とした。
「そろそろ気づいたら?」
「何に」
「いい。20分かかるから」
*
グレンツに戻ると、夕刊が出ていた。銅貨2枚である。借金は339枚になった。
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【王都日報 グレンツ版 夕刊】
『黒く燃えてる方』は3人いる?
昨夜、同じ時刻に3か所で目撃
北の関門にて黒い鎧の軍勢と交戦
下町の食堂にて鍋の蓋を取る
鍛冶屋の庭にて縁談を後押し
半日の距離を一瞬で移動することは不可能であり、本紙は複数人説をとる
なお食堂の女将は「うちに来るのがいちばん本物だと思う」と語った
(記者 ヴィオレーヌ)
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3人いることになった。
常闇に君臨せし孤高の覇者である。
孤高の。
「3人組だって」
ペルネッタが横からのぞいて笑った。
「誰が鍋の係なの」
「全部俺だ」
「知ってるよ」
記事の最後に、小さく書き足してあった。
北の関門の黒い鎧について、領主館は調査を始めた。あれは野の魔物ではない、という見方が出ている。
軍だった。
足並みが揃っていた。誰かが、あれを送ってきたのだ。
あの門を、何のために。
考えこんでいると、板が浮かんだ。
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【登場可能です】
対象者:鍋
理由:1分後に吹きこぼれる見込みです
場所:グレンツ、食堂
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「あの店は火が強すぎるんですよ!」
叫びながら、俺は橋げたによじ登った。




